素組み + シール
素組み + シール
このキットはガンダムF90シリーズの第1弾として発売されたガンダムF90 A/D/Sタイプで、F90本体と3種類の武装パックがセットになったキットです。基本的にF90は、劇場版アニメを舞台とするガンダムF91シリーズが始まる前の前哨戦的な(?)ラインナップで、設定とコンセプトのみが存在するものでした。とはいえ、当時の最新ガンプラ技術を試す実験台としての役割も兼ねていたようです。
まずこのキットには「システムインサート」という革新的な技術が導入されています。それ以前に登場した「システムインジェクション」は、複数の色のパーツをひとつのランナーにエリアごとに組み合わせる成形技術でしたが、システムインサートはひとつのパーツに2〜3色のプラスチックが同時に成形される技術です。これにより、ひとつのパーツの中ですでに色分けが完成した状態で成形できるわけです。HG旧版ガンダム4種にも採用された技術で、F91やVガンダムなどその後のいくつかのシリーズにも使われました。
その後、PGの指パーツやRGのフレームのような特殊なパーツの一体成形にも近い形で応用されていきますが、可動式関節部の同時成形という点では技術的な違いがあります。2016年にはフィギュアライズバーストシリーズで「レイヤードインジェクション」という名称でさらに完成度を高めて復活を果たしました。
とはいえこの技術は成形不良率が高く生産性が低下しやすく、同一パーツ内での色の境界がぼやけやすいなど、さまざまな面で市場の反応もいまひとつで、90年代初頭から中頃にかけてのみ一時的に流行した技術でした。
ガンダムF90はこうした新技術とともに、ガンプラの技術水準を引き上げようという意気込みが感じられるキットで、MS小型化という設定上、1/100スケールでありながら1/144νガンダムよりも小さいサイズで登場しました。おそらく1/144と1/100というスケールの二極化よりも、設定上の全高を約15mに抑えて1/100に統一し、ラインナップを構築しようとしていたのではないでしょうか。このMS小型化もまた、この時期だけ一時的に流行して終わってしまいましたが。
まずF90本体を見てみると、成形技術の進化とともにプロポーションが以前の旧版と比べてすらりとスリムに変わっています。今となってはこういったプロポーションは当たり前ですが、当時としてはこれほどスリムなプロポーションはかなり衝撃的に受け取られたようです。洗練されて見えるという称賛と、頼りなく見えるという不満が共存していましたが、いずれにせよ今見ても古臭さを感じさせない仕上がりだと思います。
ただし腕や脚の可動域は依然として90度を超えられない平均以下の水準で、関節強度は全体的にまずまずといったところです。ただ肘関節の保持力が弱くてポロリしやすく、あれこれ動かしていると腕がすぐ外れてしまってストレスが溜まります。また、シールドを持たせる角度が微妙で、それらしくシールドを構えさせるのが難しいという問題もあります。さらにシールの粘着力が弱めで、時間が経つとシールが浮いて剥がれてしまうケースも少なくありません。
武装パックを取り付けるには、肩・前腕・前後/サイドスカート・太もも・バックパックなどのカバーパーツを外す必要があります。これらの部分はすべてポリキャップで処理されているため、武装の固定性は十分に確保されています。
武装パックの1つ目、Aタイプは「Assault(強襲)」を意味します。バックパックには増加機動ユニットが、両前腕と脚部には6トンおよび17トンのプロペラントタンクが装備され、追加武装としてビーム・バズーカを携行します。ホバリングおよび飛行が可能な強襲型装備です。全体的に青の単色成形でやや地味な印象はありますが、オーソドックスにまとまった兵装ですね。ただリアスカートに付いたクリップ式の固定部が弱く、兵装がポロリしやすい傾向があります。
2つ目のDタイプは「Destroid(殲滅)」を意味し、全身にさまざまな攻撃用兵装が装備されます。左脇腹にはガトリングガンとヘビーマガジンが、両腕にはロケット弾パック、両脚側面にはブーストパックが装備され、両肩上部にはグレネードラックが追加されます。Aタイプと比べて本体とより調和のとれたオーソドックスな兵装という印象です。またAタイプではリアスカートの固定部が弱いのが難点でしたが、Dタイプでは該当箇所のヘビーマガジンが大きな問題なく固定されています。
最後のSタイプは「Support(支援)」を意味し、その名のとおり支援射撃用の兵装です。肩上部には大型の長距離砲が、リアスカートには支持脚が装備され、両前腕にはミサイルポッド&キャノン砲が、両脚側面にはクルージングミサイルが装備されます。個人的には3種の兵装の中でもっともスタイリッシュな印象を受けます。特に全体的な武装の固定性という面では、3タイプの中でもっとも安定感のある構成ですね。
このように洗練されたカラーリングとプロポーションの本体に、多彩な兵装が付属するなかなか豪華なキットです。かつて国内でコピー版が発売されたこともありましたが、システムインサートが再現されていなかったためカラーリングがいまひとつでした。さらにポリキャップの品質も怪しく、全体的にクオリティの低いコピー版でしたが、やはりバンダイ正規版のF90はクオリティが段違いに高いですね。
もちろん目覚ましい進化を遂げた最新のガンプラと比べるものではありませんが、20年以上が経った今作っても大きく見劣りする旧版キットではありません。発売当時はなかなかセンセーショナルだったガンプラで、こうしたさまざまな実験があったからこそ、今日のガンプラへと発展できたのではないかと思います :-)
[ Updated at 2017.9.8]
AIこのページは Claude Sonnet が翻訳しました。