Kit Review
素組み
素組み
ヤマト戦闘機シリーズ以降、途絶えていたかに見えたEXラインナップに、約1年ぶりの新キットが登場しました。このキットは押井守の2008年新作アニメ「スカイ・クロラ」に登場する散香マークBという戦闘機です。戦争が終わった時代に、人々に戦争の恐ろしさを伝えるため、二つの戦争代理会社がプロペラ機を使って意図的な空中戦を繰り広げ、それを生中継するという独特なストーリーのアニメです。なんとも「押井守」らしい内容ですね。
飛行機のデザインを見れば分かるように、かつての第二次大戦時代のスタイルを思わせるオールドファッションな戦闘機です。しかしよく見ると、独特なプロペラを搭載した架空の戦闘機です。アニメの舞台設定自体が現在でも過去でも未来でもない、ある架空の現実であり、実質的にSFに近い作品であるため、こうした独自のデザインが生まれるわけです。アニメ自体は大きな成功を収めたとは言えませんが…オールドな戦闘機とSFの融合は、なかなか面白いデザインを生み出したように思います。特に散香マークBはプロペラが後方に付いた独特なデザインで、クラシックと現代の絶妙な融合という印象を受けます。
キット自体はEXのコンセプトに忠実な仕上がりですが、他のEX戦闘機キットと比べて成形色や色分けにかなり気を遣っています。付属の水転写デカールを貼るだけで設定色がほぼ再現できるよう配慮されており、エアロキットのようにどこか繊細な印象のパーツではなく、ガンプラのようにすっきりとまとまった扱いやすいパーツで構成されています。
さらに組み心地自体もエアロキットよりガンプラに近く、ほぼすべてのパーツがスナップフィットで手軽に組み立てられます。接着剤が多く必要だったヤマトEXシリーズとは明らかに異なる点ですね。スカイ・クロラ独特の回転方式を見せるプロペラ部分は思ったよりよく再現されており、まるでガンプラのような巧みな内部ギミックを感じさせてくれます。3つの歯車が絶妙に噛み合い、一方のプロペラを回すともう一方が連動して逆回転するギミックをしっかり再現しています。
一点、劇中で散香マークBが2機登場するため…このキットにも100%同じキットが2機分入っています。個人的には、わざわざ同じものを2機も入れる必要があったのかは少々疑問です。2機作りたい人は2個買えばいいだけなのに…こうなると問答無用で2機分買わされることになるので、金額的な負担がちょっと気になりますね。2機で3200円なら、1機ずつ1600円で出してくれていたら本当にありがたかったのですが…。
いずれにせよ、全体的にEXキットとしては色分けからスナップフィットまで実現した面白いキットで、他のEXと比べて組み立てやすく、手先に伝わる適度な組み心地のおかげで、とても作りやすいキットだったという印象です。アニメはともかく、押井守のファンや、オールドなプロペラ戦闘機に郷愁を感じる方には、なかなか面白い選択肢になりそうなキットです。EXらしいお値段がちょっと気になりますが、どうせEXクラスでなければ出ることもなかったキットでしょうから、まあ…:-)
1/72 散香マークB | 2008.9 | ¥3,200 | 1/72
AIこのページは Claude Sonnet が翻訳しました。