マクロスF 1/72

1/72 VF-25F メサイアバルキリーアルト機

Kit Review

素組み + スミ入れ + デカール

Best 10 Photo Zoom Review

● マクロス、そしてバルキリーの
      ロマン

ガンダムが好きでメカが好きなオールドファンにとって、ガンダムに次ぐ魅力的なメカを挙げるとしたら? おそらくマクロスのバルキリーではないでしょうか。ガンダムより少し遅れてデビューしましたが、巨大な変形戦艦とともにロボットと飛行機を自由に行き来するバルキリーは、80年代半ば当時、ものすごいカルチャーショックでした。

多くのメカマニアがそうであるように、私も「変形」「変身」という言葉に弱いです。とにかく変身できるという機能性は、それだけで大きな魅力ですから。バルキリーは私たちに馴染み深いロボット形態と飛行機形態、そしてボーナスとしてガウォーク形態という新しい変形スタイルを見せてくれる魅力の塊です。重要なのは、その変形プロセスやギミック、メカのスタイルが非常にリアルでカッコいいという点ですね。

かつてバルキリーの変形キットはバンダイからも何度か発売されましたが、いかんせん古いキットなので、変形クオリティやプロポーションはどうしても旧キットらしさを拭えませんでした。その後ハセガワから変形なしの固定モデルとして、ファイターモードやバトロイドモードのキットが発売されましたが、ハセガワはSFキットが主力ではなく飛行機の名門メーカーだったため、「SFジェット戦闘機コンセプトの宇宙人向け(-_-)キット」という評価が大勢を占めていましたね…

実のところ、近年めざましく進化したバンダイの技術力があれば、このバルキリーを完璧な変形キットとして生まれ変わらせることなど造作もないはずです。しかし残念ながら、マクロスの版権は非常に複雑に絡み合っており、バンダイがキットとして再び作りたくても作れないという何とも困った状況になっています。

そんな中、久しぶりに新しいTVシリーズのマクロスアニメ「マクロスF(フロンティア)」の放映と同時に、バンダイはこの新しいアニメのプラモデル版権を取得することになります。かつてのバルキリーではありませんが、この新しいバルキリーに最初から関わることができるようになったわけです。そして2008年、ついにメカファンが長年待ち望んでいた「完璧な」バルキリーが誕生します…

● 完・全・変・形

まずマクロスFのバルキリーは、かつてのバルキリーとは異なり、非常に洗練された現代的なデザインに生まれ変わっています。全体的には往年のトムキャットスタイルの二重垂直尾翼構造とツインエンジン構造を踏襲しつつ、ラインが完全にリファインされています。またデザイン段階からプラモデル化を念頭に置いており、旧バルキリーとは機首部分の変形方式が180度変わっています。

この新しいバルキリーの変形構造は、大部分が旧バルキリーと似ていますが、決定的に変形の完成度において圧倒的な差があります。MG ゼータ2.0が登場したとき、1.0とは異なるスリムなウェイブライダーへの好評が相次ぎましたが…この新しいバルキリーはゼータ2.0のギミックをはるかに超える完成度を見せてくれます。一言で言えば、横から見ると本当にきちんとスリムな戦闘機の形に変形するんです!

一見すると変形方式が少し難しそうに見えますが、機首部分さえうまく処理すればそれほど難しくはありません。ただ機首を回転させるとき上半身の装甲の中央部分が引っかかりやすいのですが、何度か練習(?)してみれば問題なく回転できるようになります。

特に、胸・肩・背中・翼・サイドアーマーに至る5つの部位が巧みにジグソーパズルのように組み合わさる上部装甲の構成には思わず感嘆してしまいます。旧キットと違って頭部が胴体の下に入るのではなく胴体中央に埋まる形なので、装甲同士の組み合わせが容易ではないにもかかわらず、細かいパーツが絶妙に噛み合うよう、見事に設計されています。

ただ、細かいパーツの装甲を集めていくうちに、完全に密着した形にまとめるのが少し大変です。そのためには胴体・腕・脚などをタイトにぴったりと寄せる必要があり、特に回転可能なコの字型の股関節を胴体内側へ最大限に密着させることが重要です。

とにかく、超スリムなファイターモードに変形させたときのあの爽快な感動は…最高です T_T)b

最後に、変形後も関節がすべて十分に渋くて、崩れることなく保持力が高いという点で、初めて「完全変形」が完成した感じがします。グッド!

● 地球人への
      配慮

このキットを作っていて感じた主なポイントは、デカール/シールの部分です。エアロ系キットの特性上、さまざまな文様やアイコンを貼ることになりますが、通常のエアロ系キットであれば水転写デカールで対応するのが普通ですよね。(ハセガワがそうであるように…)しかし水転写デカールは初心者には少し難しいアイテムですし、決定的に変形キットにとって水転写デカールは天敵です。

水転写デカールを貼った後に変形させると、接着力が弱いためデカールがバラバラと剥がれてしまうでしょうし、それを防ごうとするとトップコートを吹く必要があります…しかしトップコートすら慣れていない地球人には悩ましいところです。またトップコートを吹くかどうかは個人の好みに近い部分もあるため、いろいろと困りものですね。

バンダイはこの問題を解決するために、きれいで品質の良い水転写デカール1枚と、同じ柄の透明シールを同梱してくれました。通常シールはデカールより見栄えが劣る、というイメージがありますが…この新しいバルキリーキットに入っているシールは少し違います。

シールの印刷状態が非常に良く、そのまま貼っても全く違和感がないよう丁寧に作られているので…水転写デカールの必要性をほとんど感じません。さらに接着力も抜群で、多少手で擦っても簡単には剥がれないなど、変形キットへの配慮が随所に感じられます。もちろん強い接着力のため、慎重に貼る必要があります。私も一か所貼り間違えて剥がして貼り直したら、汚く貼れてしまいました T_T(どこか探してみてください!)

もちろん肩部分や翼部分など曲面のある箇所では少し浮いて見えることもありますが、少なくとも胴体部分に関しては本当に過去最高クラスのシールクオリティと言えます。デカールが苦手な方や嫌いな方は、まったく心配しなくて大丈夫です。むしろデカールよりシールの品質の方が高く見えるキットですから :-)

● 華麗なパネルライン

まさに「華麗」という表現がぴったりなほど、このキットのパネルラインはバンダイキットの中でも最高峰と言えます。かつてパネルラインメカの代名詞といえばMG ガンダム Ver. O.Y.W. 0079でしたが…MG ガンダム Ver. O.Y.W. 0079のラインも、この新しいバルキリーと比べれば物の数ではありません…

まずライン自体の量も多い上に、エアロ系キットらしくパネルラインが細く浅いため、スミ入れ作業が大変です。スミ入れペンを使っても、エナメル流し込みをしても、非常に気を遣う構造です。さらに胴体のあちこちにパネルラインがこれでもかというほど多いので、少々疲れる面もあります…

でも…素組み写真を見ればわかるように、スミ入れをしないと少し物足りないキットです。もちろんシール貼りである程度の華やかさを引き出すことはできますが、やはり少し地味な印象は拭えないでしょう。裏を返せば、スミ入れによるディテールアップ効果が非常に際立つキットでもあるわけですが。

私の場合はまず二重スミ入れは諦めて、いろいろ考えた末に、普通の黒いガンダムマーカーで適度に濃いめのスミ入れをしました。スミ入れペンで細くスミ入れする方法は簡単で、さっとなぞってから指や消しゴムで丁寧に擦ってスミ入れを薄く入れる方法です。(もちろん塗装していない素組み状態でのみ可能)

指で拭き取る技(主に親指)をうまく使えばスミ入れは本当にきれいに入れられますが、スミ入れする箇所があまりにも多いので、指紋が擦り切れるほど(-_-)擦ることになるでしょう…消しゴムを使えばきれいに仕上がりますが、消しゴムはラインを少し削る傾向があるため、ラインがきれいに残らないことがあります。

一方、指だけで拭くとインクが完全に消えずに白いプラ表面が少し黒ずんでしまうことがありますが、そのときに消しゴムで軽く擦って黒い汚れだけを取り除けば再び白くなります。というわけで私がおすすめするスミ入れ方法は、スミ入れペン+指拭き取り技+消しゴム仕上げの3ステップ方式です。(選択はみなさんの自由)

とにかく、大変ではあっても、スミ入れ作業の達成感や手応えは確かなキットなので、時間に余裕があればぜひスミ入れに挑戦してみることをおすすめします。

● 総合評価

変形キットということもあり、変形そのものに集中して評価した面がありますが、裏を返せば変形ギミック以外にはあまり期待しない方がいいからです。最新キットらしく腕脚に内部フレームはありますが、ただの骨格レベルなので少し物足りないんですよね。バトロイドモードの場合、変形ギミックの都合でカトキハジメポーズのように脚をそれらしく開くのが難しく、やや控えめなポーズで立たせるしかありません。可動域は悪くないですが、やはり変形ギミックのせいで躍動感のあるポーズは取りにくいです。

特に目のグリーンのクリアパーツをシールで処理しているので、見た目がちょっと残念です…。クリアグリーンのエナメル塗料でサッと塗ってあげるだけでぐっと見栄えが良くなりますが、いずれにせよクリアグリーンのパーツで色分けしてくれていたら、本当に豪華なキットになっていたでしょうね。まあ、いくつか惜しい点はあるものの、完璧に近い変形ギミックと頑丈な関節のおかげで、すべてがカバーされているキットです。

ただ…キットのクオリティは非常に素晴らしいのですが…オールドファンとしては、オリジナルのバルキリーではないせいか、心に響くものが少し薄れる部分があります。たとえて言うなら…シティーハンターの冴羽獠が乗っていたオールドタイプのローバー・ミニは本当に可愛かったですよね。十数年が経ち、BMWがローバーを買収して生まれ変わったミニは、そのデザインコンセプトを受け継ぎながら、性能的にも機能的にも大幅にアップグレードされました。本当にナイスで、本当に欲しくなるような、本当に良いクルマなのですが…オールドタイプのミニが持っていたノスタルジーや雰囲気とは、むしろ遠ざかってしまった感じがしました。

このキットがまさにそんな感じです。発売と同時に品切れ続出になるほどの大人気で絶賛の声が続いたとはいえ、実際に作ってみると本当に丁寧に設計されているなと感じるのですが、なぜか感動が少し薄いんですよね。オールドファンの愚痴でしょうか?^^; バンダイが版権問題を解決して、オリジナルのバルキリーシリーズをこのクオリティで次々とリリースしてくれれば、少しは気持ちも変わるでしょうけどね。

何はともあれ、キットのクオリティは確かに高いです。メカが好きでマクロスが好きなマニアなら、特に「変形」に目がないマニアなら、必ず一度は手を出しておくべき、メカプラモデルの金字塔とも言えるキットでしょうか。ガンダム系で見られる変形とは次元の違う変形を味わいたいなら、必組みキットです。

バルキリーを完全変形で蘇らせてくれてありがとう、バンダイ。:-)

1/72 VF-25F メサイアバルキリーアルト機 | 2008.9 | ¥4,500

AIこのページは Claude Sonnet が翻訳しました。