UCHG 1/35

1/35 U.C.HARD GRAPH ジオン公国軍 機動偵察セット

Kit Review

素組み+デカール

◎ Hardgraphとは?

30年近いガンプラの歴史に、非常にユニークなラインナップが一つ加わりました。その名もUniversal Century Hard Graph(以下UCHG)と呼ばれるもので、1/35のミリタリー標準スケールで一年戦争に登場する各種軍用メカを扱っています。

バンダイがミリタリーに足を踏み入れたのは今回が初めてではなく、以前はかなりディテールの良かった1/48戦車シリーズなどで好評を博した時期もありました。ただ、それが自分たちの道ではないと悟り、最近までガンダムとメカ系キットに専念してきました。このハードグラフシリーズはガンプラ+ミリタリーの絶妙な組み合わせで、実在しない軍用メカを独自の(勝手な)設定でプラモ化したものです。

基本的にディテールやパーツ構成などは、一般的なミリタリーキットの特徴をそのまま踏襲しています。ガンプラでは見かけない小さくて薄いパーツが溢れており、安全性や組み立てやすさよりもディテールの繊細さを重視したシリーズです。また、このハードグラフシリーズのスタッフにMS IGLOOのスタッフが多いことからもわかるように、連邦よりもジオンに比重を置いていることが見て取れます。

◎ 第1弾:Wappa

ハードグラフシリーズの第1弾は、ファーストガンダムTV版第14話に登場するワッパ(Wappa)というメカです。なんとなく(バーガーキングの;)ワッパーと呼ばれることもありますが、スペルと発音の両方を考えると「ワッパ」と呼ぶのが正しいでしょう。2基のプロペラで空中浮遊して移動し、機関銃攻撃も可能な1人乗りの小型メカで、独特のデザインが特徴です。

スペック:全長:5.5m/全幅:2.1m/全高:2.7m

ご覧のとおりアニメではかなりシンプルなデザインですが、ハードグラフでは本物の実戦用メカのように全体的にリファインされています。ハードグラフはシリーズの性質上、実在しないメカを扱うため考証というコンセプト自体がなく、開発者が好き勝手に作っているので、設定再現については特に文句のつけようもない感じです ^^;;

ディテールは非常に繊細で、通常のガンプラでは見られないレベルのディテールを見せてくれます。ガンプラに慣れ親しんだ方には非常に新鮮に映るはず。ただ、最近の他のミリタリーキットのディテールレベルには若干及ばない印象。それでもミリタリープラモらしい雰囲気を十分に出せる、無難なディテールです。

接着剤不要のスナップフィット方式も一部採用されており、キットの組み立ての半分以上は接着剤なしではめ込むだけで組み立てられます。一般的なミリタリーキットはほとんど接着剤で固定する必要があることを考えると、やはりバンダイ流のミリタリーキットだなと感じます。ただし、小さなパーツや固定が曖昧なパーツ、フィギュアの接着など主要な箇所は、やはり接着剤が必要なキットです。

また、ガンプラのフレーム再現にすっかり力が入っているせいか、このワッパにも若干の内部フレームと外部装甲の取り外し機能が用意されています。最近のMGのように外装装甲の裏側にモールドがなくて少し拍子抜けしましたが、それでも内部の骨格をオープンにして見られるようにしてくれた点自体には感謝すべきでしょう。

ワッパ本体はプロペラとクッション部分が色分けされているので、素組みだけでもある程度の色感が出ます。特にフィギュアの色分けはまったく予想していなかった部分。(さすがバンダイ..;)こうした色分けのおかげで素組みだけでも色感がぐっと映えますが、塗装派の方にとってはマスキングの手間が多少省ける程度に感じられ、不要なコストアップ要因に映るかもしれません。本レビューは単純な素組み状態で行う予定でしたが、デカールの位置や状態も参考にできるよう、今回は素組み+デカールという形でレビューしました。:-)

残念な点は、プロペラ部と本体の可動ギミックの接続が緩くてガタつくこと……床に置いたときにそのまま水平を保つべきなのに、水平が保てず勝手に動いてしまいます。接続部に瞬間接着剤などを塗って固めるなどして、もう少し渋くしてやる必要がありそうです。

また、基本的な耐久性については既存のガンプラと比較してはいけません。写真でもわかるように、構造自体が薄くて細いため、丁寧に扱わないと簡単に壊れてしまう構造です。戦車や装甲車系のミリタリーキットも、それなりに丁寧に扱わないと壊れやすいですが、このワッパはデザイン自体が耐久性の低い構造にならざるを得ません。保管や管理に十分気を使ってやる必要がある、デリケートなキットです ^^;

既存のガンプラに少し飽きを感じていたり、もともとガンプラ以外にミリタリーキットも好きな方なら、きっと楽しく組み立てられるキットだと思います。スナップフィットと接着剤の絶妙な組み合わせ、それに伴う外部装甲の取り外し機能や一部の可動ギミックなど、組み立ての楽しさをよく考えてくれたキットです。色分けも優秀で素組みだけでも色感がよく、もちろんそこに塗装を加えればさらに素晴らしい仕上がりになる一品です。実際に組み立ててみると、開発陣がそれなりに力を入れたキットであることが手の感触でわかります。

実のところ、ハードグラフシリーズは第1弾のこのキットよりも、第2弾として発売される1/35ザク頭部により注目が集まっていたため、このワッパキットはやや不運なキットになってしまった感があります。発売当初の売り上げもあまり芳しくなく、シリーズの幕開けを飾る第1弾としては少し物足りない印象です。ただ、そのまま埋もれてしまうようなキットとは言えないほど品質は高いので、時間が経つにつれてそれなりの評価を得ていくでしょう。

個人的には、こうした新しい試みが成功することを願っており、それによってインジェクション化が難しかった小型メカアイテムが、このようなミリタリーキットレベルの繊細なディテールで次々と発売されることを期待しています。かつて戦車系のミリタリーキットが好きで、品質は高いけれどやや型にはまった感のあるガンプラに飽きて新しい手触りを求めている方に強くオススメ!

1/35 U.C.HARD GRAPH ジオン公国軍 機動偵察セット | 2006.9 | ¥1,500

AIこのページは Claude Sonnet が翻訳しました。