HGUC MS-06FZ

HGUC 1/144 MS-06Fz ザクII改

Kit Review

素組み
+ スミ入れ

2004年の夏にNT-1が発売されてから、ちょうど4年後に2番目の
0080 HGUCキットとしてザクFZが登場しました。ついに「ポケットの中の
戦争」の対決構図が完成しましたね。

まずザクFZは、出渕裕氏特有のどっしりとしたデザインで
それなりに人気を集めた機体ですが、MGでもHGUCでも発売されたことがなく、
多くのファンをやきもきさせていた存在です。既存のザクとは異なり、
重厚な装甲と重量感あるデザインで、従来のザクとはかなり異なる
印象を与える機体です。それに合わせて、さまざまな作例でも
FZ特有の「重量感」を強調した作品が多く見られました。

FZがついにHGUCで発売されると発表されたときは大歓迎ムードでしたが、
いざキットが公開されると酷評が相次ぎました。
その主な理由は、どことなく重量感に欠けるノーマルな印象の
プロポーションで…それに加えて頭部がかなり小さく見えるなど、
プロポーションに対する不満の声がかなり多かったですね。私が見ても、
これまで見てきた、あるいは想像していたFZのイメージとは
何か少し違う気がします。
あちこちから「俺のFZはこんなんじゃない!」という声が
聞こえてくるようで…

ただよく考えてみると、通常のザクよりも少しミリタリー兵器的な
雰囲気のFZの作例が、多くのガンプラファンの頭の中にある
FZのイメージに影響を与えているのではないかと思います。よりボリュームのある装甲、
荒々しい表面の質感、戦場の兵器のような雰囲気など…こういったものを
見続けてきたせいで、なんとなく「FZはこうでなければ」という
それぞれの先入観が生まれてしまったのではないでしょうか。

一歩引いて眺めてみると、全体的なプロポーションは最新の
トレンドをしっかり踏まえており、それ自体かなり安定感のある印象を
与えています。決しておかしなプロポーションとは言いにくい…既存のHGUCラインナップの
デザイントレンドにもうまく沿っていますし。

さらにキットのクオリティが、これまでのHGUCとはまた少し
違います。何かもう一段階アップグレードされた感じとでも言いましょうか。

腕脚が90度までしか曲がらないオーソドックスな関節ではありますが、
関節強度が非常に優秀でポーズ決めがとてもスムーズです。また頑丈な
関節のおかげでポーズも安定してきれいに決まります。各所の色分け
ポイントは、さすがHGUCだと改めて感じさせてくれます。

特に1/144スケール初となる股関節の前後スライドギミックが可変式で
実現されている点は注目に値します。これは上位レベルの技術が
徐々に下位レベルへと波及していく過程を示す一例です。ラインナップ全体の
アップグレードが進んでいるということですね。ただ残念なのは、膝の可動域が
標準レベルにとどまっているため、この股関節スライドギミックのメリットを
十分に活かしきれていない点です。マニュアルにも記載されているように、
劇中でFZが森の中に座り込んでいるシーンを再現する用途として使える程度です。
活用の幅は少し限られますが、ギミック自体の実装に意義があると言えそうです。

そのほかにも、肩の内部で肩関節が上下に動くギミックを実現している点や、
膝カバーが関節に連動したまま分離可動する点、
脚の後ろ側に隠れているバーニアまで巧みにパーツ分割されている点など、
なかなか新鮮に映るポイントが揃っています。

全体的な評価としては、非常に優れた組み心地の良さ、一定水準以上の色分け、
そして頑丈な関節可動などにより、とてもスッキリとした印象を与えるキットです。
プロポーションに対する個人的な好みを除けば、正直なところ以前発売された
HGUCニューガンダムよりも新鮮で「すっきりした」印象のキットだと思います。
ニューガンダムも素晴らしいですが、あれはデザイン自体が持つカリスマと
長年の人気が土台にあってこそのもので…このFZは意外な掘り出し物といった感じですね。

プロポーションへの先入観さえ捨てて楽しめば、MG基準でパーフェクトな100点を
あげられる本当に素晴らしいHGUCキットです。なぜ酷評されているのかは理解できますが、
それは実際に見もせず、作りもせず、写真だけ見て評価しているからだと思います。:-)

HGUC 1/144 MS-06Fz ザクII改 | 2008. 5 | ¥1,400

AIこのページは Claude Sonnet が翻訳しました。