HG RX-78-2

HG 1/144 ガンダムRX-78

Kit Review

素組み + シール

※このキットは1990年発売の最初のHG4種のうちの1つですが、レビューのアップロードは2021年1月になりました。私自身も90年代初頭にこれらのキットを買って作ったのですが、塗装・改造済みの状態だったためレビューができずにいました。遅ればせながら、未開封品をなんとか入手し直して素組みの状態でレビューしたものですので、参考にしていただければと思います。^^

このキットは1990年に発売された 最初のHigh Grade、HGRX-78-2 ガンダムです。さまざまな意味で歴史的なガンプラで、このキットが発売される前はガンプラにグレード(Grade)という概念がありませんでした。HGという新ラインナップが誕生したことで、さまざまなグレードのガンプラへと細分化されていくことになりました。

まず1990年以前の旧版ガンプラは色分けがほとんどなく、塗装必須のキットがほとんどでした。関節もポリキャップなしで渋すぎたりゆるすぎたりすることがあり、プロポーションも気をつけの姿勢で棒立ちな時代でした。そんな中、1987年の逆襲のシャアのプラモデルにシステムインサート技術が導入されたことで「色分け」という概念が生まれ始めました。ガンプラ10周年として1990年に発売されたHGRX-78-2 ガンダムは、現在まで続くバンダイ流の驚異の成形技術の出発点ともいえるキットとして登場しました。

まず、1つのランナーに複数の成形色を組み合わせるシステムインジェクション(多色成形)技術を超えた「システムインサート」技術が本格的に導入されました。1つのパーツに2〜3色の成形色を一度に成形するという驚きの技術で、1990年当時のガンプラファンに大きな衝撃を与えました。塗装しなくても1つのパーツに複数の色がそのまま成形されているなんて、まさに夢のガンプラと言うほかありませんでした。

また、異なる素材を組み合わせてシステムインサートで可動式フレームを一体成形する、いわゆる「一体成形関節」も採用されています。このキットの1年前に発売された1/144武者ガンダムシリーズで先に導入されてはいましたが、現在のRGやPG、一部のMGなどで使われている高度な技術で、1/144武者ガンダムとは少し異なる形状に変更されてこのキットに採用されています。そして1/144スケールでありながら、現在のHGUCでも容易には再現できない変形式コアブロックシステムまで完全に再現されているのですから、当時としては驚天動地の出来事でした。

このように多くのガンプラファンが望んでいたとおり、素組みだけでも十分な見栄え、高度な可動フレームの搭載、コアファイターの完全再現など、今の視点で見てもかなり驚かされます。ただ、私自身も当時このキットを作って大きな衝撃を受けた記憶が鮮明ですが、30年ぶりに改めて作ってみると少し残念な部分もありますね。1990年当時は本当にセンセーショナルなクオリティでしたが、今の目で見ると構造的に問題の多いキットでもあります。

やはり初期の一体成形関節ということでノウハウも不足していたのでしょう、保持力がかなり頼りないんですよね。特に股関節のボールジョイントが弱く、少し脚を開くだけでポーズが決まらないほどです。古いキットなので腕脚の可動域が狭いのは仕方ないとしても、関節の保持力が弱くてポーズが取りにくいのはより深刻な問題ですね。30年前に作ったときも関節強度を補強した記憶があるのですが、とにかくあまりにも初期の一体成形技術ゆえ、素組みのままでの保持力には物足りなさが残ります。また肘部分は内部の可動フレームがそのまま露出する構造なので、見た目的にもチープさが際立つ感じで、発売当時から必須の改造ポイントとして指摘されていました。そのほか、下顎が垂れ下がったような(?)妙な顔つき、よく見ると荒削りなディテールやモールドなど、今の目で見ると30年前のドラマを見るような古くささを感じずにはいられませんね。

このシステムインサート技術はその後数年間、F90/F91シリーズや1/100 Vガンダムなどにも受け継がれました。1つのパーツに複数の色が成形される技術は画期的でしたが、金型の管理や再生産に多くの困難があったそうです。さらに技術の特性上、成形条件が少しでも乱れると色の境界線が崩れることがあり、実際に色の境界がぼやけているケースも多くありました。現実的には、色ごとにパーツ自体を分割する色分け方式より視覚的な効果も高くなかったため、結果的に単純な多色成形のみを行うシステムインジェクションが主流となりました。もちろんその後、システムインサートはRG/PGの一体成形フレームや全指可動式の手パーツへと発展し、フィギュアライズバースト/ラボではレイヤードインジェクションという技術へとアップグレードされてもいますが。

こうして古参ファンには 「そうそう、これがあったよね!」 と90年代の懐かしさを呼び起こすキットですが、新世代には 「こんなのもあったんだ…」 と思わせるキットでしょう。バンダイの実験精神が爆発したキットとして、HGというラインナップを生み出した最初の1本であることにこそ存在意義があります。おすすめするまでもなく、20年前に金型が廃棄されて希少品の仲間入りを果たしたキットなので、入手自体も簡単ではありませんが(…)。それでも、こうして歴史的な最初のHGキットを眺めることができるなら、ガンプラファンとしてそれだけで楽しいことじゃないでしょうか?:-)

HG 1/144 ガンダムRX-78 | 1990.3 | ¥1,000

AIこのページは Claude Sonnet が翻訳しました。