Kit Review
素組み + スミ入れ + デカール
素組み + スミ入れ + デカール
歴代屈指のクオリティを誇るMGシナンジュ、こんな名品キットをバンダイがそのままにしておくのはもったいなかったでしょう。アニメの設定をひねってでもバリエーションを作りたくなるのも無理はないですが、案の定、白いシナンジュ・スタインがMGとして発売されました。サイコフレームのテストのために連邦が作った真っ白なシナンジュ・スタインを奪取し、ジオン風に派手に改修したのがシナンジュ、まあそういう設定遊びですね。
いずれにせよ、MSV的な性格を持つシナンジュ・スタインがMGとして発売された背景には、やはりMGシナンジュのボディを流用したかったからだと思います。なのでカラバリよりは少しマシなバリエーション程度かと予想していたのですが…いざ蓋を開けてみると、外装一式と相当数の内部フレームパーツまでもがすべて新規パーツに置き換えられた、おおよそ80%以上が新規部品で構成された、非常に気品ある(?)バリエーションキットとして登場しましたね^^
もちろんデザイン的に大きな差がないパーツもありますが、いずれにせよ20枚を超えるランナーのうち数枚を除けばすべて新規ランナーとのことで、ここまでくると単なる使い回し製品と呼ぶのはちょっと申し訳なくなってきますね…。いずれにせよ基本的な構造や可動特性はMGシナンジュと同じで、サクサク組み上がる組み心地と、ポリキャップなしでも滑らかかつしっかりと動く関節はやはり一品です。特に最高級MG特有の、柔らかいようでしっかりしたフレーム素材は、触るたびにたまらない質感ですね^^
新たにリニューアルされた外装は、既存のシナンジュと似ているようで異なる印象を与えます。まず曲面が強調されるシナンジュとは異なり、シナンジュ・スタインは徹底的にエッジの立った形状をベースにしています。真っ白な地にシナンジュ特有のゴールドの紋様もないため、全体的にはやや地味な印象すら受けますが、裏を返せば非常にすっきりとした連邦機体らしいFEELが感じられるとも言えます。
MGシナンジュからさらにアップグレードされた点としては、まずバーニアの赤い部分の色分けが見事なほど精巧に仕上がっているという点です。組み立て感・見た目の効果ともに最高レベルのバーニア色分けで、手パーツもMG νガンダム Ver.Kaの全指可動式の手が採用されており、さらに高級感を増しています。すべての武装の固定ピンが手のひらの固定ピンと二重に互い違いで結合されるため、グリップ力もより強固になっています。
さらにおまけとして、UC小説本の付録として提供されていたシナンジュ用バズーカがボーナスとして同梱されており、このバズーカを入手し損ねた方にはとても嬉しいプレゼントになりそうです。設定上はシナンジュ・スタイン用ではなくシナンジュ用なので、どこかちぐはぐな面もありますが、所詮設定は設定、格好よければそれでいいんです^^
このように、既存の名品MGシナンジュのボディをうまく活用して新しいスタイルに仕立て直した点まではよいのですが…いくつかの面で惜しさが残るキットでもあります。
まず個人的に、透明シールとドライデカールをすべて省いて水転写デカールのみにした点はかなり不満です。もちろん塗装派の方にはより嬉しいアイテムかもしれませんが、個人的に水転写デカールは貼る作業も手間がかかり時間もより多くかかる上に、貼った後の皮膜が弱くて可動中に剥がれやすい傾向があります。もちろん私もマークソフターとマークセッターまで使ってなるべくしっかり貼ろうと努力しましたが、レビューを終えてみるとやはり何枚かは剥がれてしまいましたT_T トップコートを吹かない限り、素組みを楽しむ方には水転写デカールはやはりちょっと困りものですね。
しかもこのキットは明らかに「Ver.Ka」なので、予想通りデカール貼りの作業量がかなり多く、余計にそう感じます。私の場合、おおよそ7〜8時間かけて貼ったと思いますが、一日で貼り終えるには目も手も腰もかなりきつい量なので、スキップする方も多いでしょう。問題は、既存のシナンジュと比べてゴールドのシールもなく地の色も白いため、デカールを貼らないとかなり寂しく見えてしまうという点で、悩む方も多そうです。いずれにせよ、νガンダム Ver.Ka以降、Ver.Kaには水転写デカールしか入れないつもりのようですが、カトキハジメを呼んできて正座させて「お前が一回貼ってみろ」と言いたい気分です。(とはいえ、全部貼り終えると達成感はひとしおですが…ぺちぺち。)
その他にも気になる微妙な問題点があって…同じ構造のボディにもかかわらず、なんとなくシナンジュより保持力が少し落ちる気がします。優れた可動域と股関節・膝・足首の関節強度自体は良好なのですが…プロペラントタンクが少しの衝撃でもポロリしやすかったり、つま先が簡単に折れ曲がって立ちポーズが少し不安定だったり、新たにアップグレードされた全指可動式の手の指の関節がポロリしやすかったりと、細かい問題が見受けられます。特に重いライフルに対して手首の接続パーツが細すぎるため手首の保持力が弱く感じられるなど、全体的に完成後の操作感はMGシナンジュより少し不安定な面があります。
またMGシナンジュと比べると、かなり地味に見えます^^;;;
この点は個人差があるでしょうが、いずれにせよ比較せずにはいられない以上、相対的にのっぺりして見えてしまう可能性があるという点で、確実にMGシナンジュより華やかさは劣ると言えるでしょう。
まとめると、MGシナンジュの優れたボディを新しいスタイルで作り上げる組み心地はやはり一品で、そこにMG νガンダム Ver.Kaの全指可動式の手と完璧なバーニア色分け、限定品的な性格のバズーカも同梱するなど、80%近くを新規パーツに置き換えた非常に誠意あるバリエーションキットです。ただし、 MGシナンジュのような「うおおお〜〜〜!」というカルチャーショックはありません。 流用品である以上それは仕方ないとも言えますが、アップグレードされた部分とは別に、なんとなくMGシナンジュに比べて品質感がわずかに(もちろん相対的に)落ちる感覚は拭えません。MGシナンジュほどの感動を期待してはいけないキットですが、誠意あるバリエーションとして基本以上の満足を与えてくれる高級キットだ、というまとめになりそうです。
デカールを貼らないと寂しく見えるのに、地獄のようなデカール貼り(特に水転写は-_-)はまた嫌だという方にはお勧めしにくいキットですが、少なくともその点さえ許容できるなら強くお勧めしたい高級MGキットです。MGシナンジュがあまりにも優れていたから比較されて見えてしまうだけなんですよね…
いずれにせよ、MGシナンジュより先に発売されていたらもっと歓迎されていただろうという点が、少し惜しいですね:-)
| MG MSN-06S Sinanju Stein [Ver.Ka] | ||
|---|---|---|
| 分野 | 評点 | 分析 |
| 合わせ目 | ★★★★★☆ | ライフルの装甲まで大きな一体パーツで仕上げてくれるセンス! |
| 成形色/色分け | ★★★★★☆ | シールドとバーニアの色分けは、見た目も効果も格別な印象。 |
| プロポーション | ★★★★★★ | シナンジュよりも少し整然とした、しかしやはり非常に洗練された。 |
| 可動域 | ★★★★★☆ | 大柄な割に可動域がかなり良好。しかも全指可動式の手まで! |
| 関節強度 | ★★★★☆ | 重要部位の関節は良好だが、一部保持力の落ちるパーツが… |
| 内部フレーム | ★★★★★☆ | 大きくて立体感のある高級感あふれるフレーム |
| ディテール | ★★★★★ | 精巧で格好いいが、やはりシナンジュよりは華やかさで劣る。 |
| 武装/付属 | ★★★★★ | 基本をしっかり押さえた武装構成に、限定品のバズーカまでおまけで。 |
| パーツ数/価格 | ★★★★★ | 総401パーツ。1000円あたりのパーツ数57.3個。適度な構成。 |
| 独自性/特異性 | ★★★★★★ | 単純なカラバリとは言えない充実した構成。さすがシナンジュのボディ! |
| Dalong's Point : 107 pts. | ||
MG 1/100 MSN-06S シナンジュ・スタイン Ver.Ka | 2013. 2 | ¥7,000
AIこのページは Claude Sonnet が翻訳しました。