Kit Review
素組み + スミ入れ + デカール
Transformation
素組み + スミ入れ + デカール
Transformation
2009年にMG VガンダムVer.Kaが発売された後、すぐにMG V2も出るだろうと思っていたのですが、ちょうど6年後の2015年12月にようやく発売されました。変形過程が難解なことで有名なVガンダムよりもさらに複雑なV2ガンダムだけに、完璧な変形ギミックの再現にもう少し時間が必要だったのでしょうね。^^;
そのためか、バンダイも発売のかなり前から変形ギミックの完成度を誇らしげにアピールしていましたが、いざ蓋を開けて実際に作ってみると、さすが名実ともに伴うバンダイ神の技術力!MSモードのプロポーションを保ちながら、精巧な変形ギミック構造をしっかり実現しています。
最初に分厚い箱を開けると、価格のわりにボリューム満点のランナーとパーツ数に思わずニヤリとするんですが、よく見ると半分以上が重複ランナーで構成されていて「なかなか効率的だな」と思いつつ、びっしり詰まった水転写デカールを発見して背筋が凍るキットです。さすがは「デカール地獄」で有名なVer.Kaキット。最近のトレンドのようなドライデカール+シールの組み合わせではなく、水転写デカールだけがポツンと入っています。
まずバンダイがあれほど自慢していた変形ギミックについては、期待以上によくできているという印象です。大きく分けて最上部のコアブロック、中間のトップリム、下部のボトムリムの3つに分離・合体・変形する構造で、設定を超えるほど精巧な変形プロセスにはなかなか感動させられます。特に3つのブロックが合体する際の結合性が非常に優秀で、各ブロックに4本の固定ピンがあちこちで噛み合うため、MSモードでもしっかりと固定されています。個人的に一番心配していた部分だったんですが、合体・分離がしやすいうえに固定もしっかりできるよう、非常に丁寧に設計されていますね。
ただ、MSモード時の結合性は良好なんですが、変形後の保持力については少々残念な部分があります。MG Vガンダムでもある程度そうでしたが、より複雑な形状のV2では、トップリム/ボトムリムの角度を立てて固定するのがさらに難しいんですよね。そもそも設定自体がきっちり角が決まるような形状ではないので、仕方ない部分もあるようです。代わりに、2基のコアファイターと合体させてトップファイター/ボトムファイターとして構成すると固定性が少し改善されますが、それでも十分に満足できる感じではないですね。
それよりも大きな問題は、変形後の固定性ではなく、ポーズ変更中や変形中にポロリしたり分解されたりするパーツが多いという点です。代表的なところでは、前腕の関節が肩からポロリしやすかったり、足首の横・後ろの装甲がフレームから外れやすかったり、肩前後の青いカバーなど、あちこちで保持力が弱くてバラバラと落ちてくるパーツがあります。さらに変形中は足首パーツが非常に固くて角度を決めようとすると足首ごとポロリしやすく、一言で言えば触れば触るほどイライラ指数が上がっていくキットです。私の場合、レビュー自体がつらくなってやむを得ず多くの装甲をフレームに接着してしまったんですが、その接着力を無視してまたパーツが分解されるほど、固定と可動のバランスが崩れているパーツが目につきます -_-
また、精巧な変形ギミックのせいで可動域もかなり犠牲になっています。腰が回転しないのは最初から予想していましたが、股関節や足首関節までこれほど固くする必要があったのか疑問です。脚の内部に変形ギミックがあるわけでもないので、普通に柔軟に作れたはずなんですが、膝の曲がり角度は良いものの、いざポーズを取らせてみると全然ダイナミックなポーズが決まらず、ガチガチなラインしか出てきません。
また予想どおりVer.Ka特有のデカール地獄も健在で、私の場合は気持ちを無にして約9時間ほどコツコツ貼り続けてなんとか貼り終えました。これより過酷なデカール作業を誇るVer.Kaキットもあるので、この程度なら普通に感じてしまうんですが……問題はこのキットが変形キットだという点です。ただでさえ複雑な変形プロセスで力をかける箇所が多いのに、予想どおり変形中にかなりの数の水転写デカールが剥がれてしまいました T_T いくら最近のトレンドが水転写デカールとはいえ、少なくとも変形キットには皮膜の強いドライデカールかシールだけで構成すべきだったんじゃないかと思います。私のように意図的にトップコートを吹かずに撮影するレビュアーはどうすればいいんだ……泣。デカールを貼る方は、作業量を覚悟したうえで、できればトップコートや仕上げ剤でデカール面を保護することを強くおすすめします。
まとめると、V2の設定上の複雑な変形ギミックは非常に見事に再現されているものの、その代償としてパーツの保持力・可動域・関節バランスなどが犠牲になっている印象のキットです。個人的な評価としては、得るものより失うものの方が大きく、楽しさよりイライラの方が上回ったキットでしたね。特に 変形キットに水転写デカールとは どういうことなの。OTL
とはいえレビューを書いていると悪い評価が多くなってしまい、点数も新作にしては辛めにつけた方ですが……だからといって貶めすぎるのも申し訳ないクオリティのキットではあります。一長一短のうち、短所が少し強く出てしまっているだけなんですよね。特に変形させないMSモードの状態では(ガチガチな可動域を除けば)悪くない外観とクオリティ感を見せてくれるのも事実です。
結局このキットは、普段からV2ガンダムが大好きだった方や、精巧な変形ギミックがどう再現されているのか実際に手で触って確かめたいV2ガンダムマニア向けのものだと思います。MG Vガンダムも同様の問題点がありましたが、少なくとも精巧な変形プロセスの感動を損なうほどではありませんでした。いずれにせよ、しっかりとした作りのキットが好きな方にはおすすめしにくいキットがまた一つ増えてしまいました ^^;
| MG LM314V21 V2 Gundam "Ver.Ka" | ||
|---|---|---|
| 分野 | 評点 | 分析 |
| 合わせ目 | ★★★★★ | 極上の色分けで合わせ目なんて… |
| 成形色/色分け | ★★★★★ | MGらしくクリーンで完璧な色分け |
| プロポーション | ★★★★☆ | 下半身が固く接地も微妙で、立ちポーズが決まらない |
| 可動域 | ★★★★ | 変形ギミックのせいで関節がガチガチ…ポーズはイマイチ~ |
| 関節強度 | ★★★★ | 関節自体は悪くないが、保持力の弱いパーツがかなり多い… |
| 内部フレーム | ★★★★★★ | 変形キットとは思えないほど高水準の全身フレームを実現。 |
| ディテール | ★★★★★ | 造形の良いフレームと、すっきりしながらも整ったディテール。 |
| 武装/付属 | ★★★★★ | コアファイターが2機も!! |
| パーツ数/価格 | ★★★★★★ | 総375パーツ。1000円あたりのパーツ数83.3。コスパは良い印象。 |
| 独自性/特異性 | ★★★★ | 変形ギミックはなかなか優秀だが、扱いにくいキット… |
| Dalong's Point : 97 pts. | ||
※ MGにのみ適用される採点システムは、20年前のファースト1.0から続く採点体系のため、
品質が全体的に底上げされた最新キットにまで一律に適用するのは、正直あいまいです。
どのみち私個人の評価にすぎず、年月によるキット品質の差まで明確に反映するのは難しいので、
あまり深く考えず、参考程度にご覧いただければと思います。
(100点以上のキットは、昔に比べて品質がかなり良くなった、という程度に理解してください)
MG 1/100 V2ガンダム Ver.Ka | 2015. 12 | ¥4,900
AIこのページは Claude Sonnet が翻訳しました。