MG PLAN303E

MG 1/100 PLAN303E ディープストライカー

Kit Review

素組み + スミ入れ + デカール

2018年3月、MGシリーズ史上最高価格(20000円)のキットとしてディープストライカーが発売されました。個人的な思い出を振り返ると、30年ほど前に明洞の輸入書店で初めて手にしたガンダム・センチネルの衝撃は今でも鮮明に覚えています。天才・カトキハジメの登場を告げたこの本には驚異的なレベルのメカニックが目白押しでしたが、その中でも圧巻だったのはやはりディープストライカーでした。その後、多くのオールドファンがディープストライカーのプラモデル化を待ち続けてきたわけですが、完成品のガンダム・フィックスとして発売されたことはあったものの、ようやくインジェクションキットとして登場することになりました。しかも1/144で先に出るとばかり思っていたのに、まさかの1/100での発売です。

そんなオールドファンとしての感慨はさておき、キット単体で見ると、コストパフォーマンスが良いとは言いにくい内容です。MGとは言いながら内部フレームはほぼ皆無で、大型キットらしい派手なオープンギミックや可動箇所があるわけでもなく、正直少し拍子抜けしました。構成だけ見れば、MGではなくRE/100として発売されても何ら不思議はないと思います。MG Sガンダムをベースにしているので開発者のプライドとしてMGのタイトルを冠したかったのでしょうが、徹底的に外観の見栄えを重視するというコンセプトは、誰が見てもRE/100と一脈通じるものがありますよね。もちろん元になったMG Sガンダム自体が複雑な変形ギミックのせいでフレームが弱かったのですが、それでも今は2018年ですし、技術が足りなくて作れなかったとは考えにくい時点です。

40枚以上に及ぶランナーを見ると、約2/5は既存のMG S/Ex-Sガンダムのものを流用しており、一部のランナーはClub G限定版として発売されたMG Sガンダム ブースターユニットからの流用です。半数をやや超えるランナーが新規ランナーではあるのですが、よく見るとそのうち半分ほどはSガンダムとラベリングされており、残りのみがディープストライカーとラベリングされています。おそらくSガンダムv1.5も視野に入れているものと思われます。(Infoのランナー写真参照)

このようにかなりの数のランナーが2002年版Sガンダムをベースにしているわけですが、これらのランナーから余剰パーツがかなり多く出てしまい、コストパフォーマンスをさらに下げている印象です。実際に組み立ててみると、外観に見えるパーツのほとんどは新規パーツで、内部の骨格部分により多くの旧パーツが使われています。既存のMG S/Ex-Sと共通する部分を比べると、頭部がやや小さくなり、肩アーマー前面上部がスライドするギミックが追加され、ブースターユニットが中間で横に折れるようにアップグレードされています。

上述の通り、このキットには可動箇所と呼べる部分がほとんどありません。下部のコンフォーマルパックやバックパック役のブースターユニットもすべて固定式で、大きな主砲も1mmたりとも動かないよう「しっかりと」固定されています。動く部位といえば両肩と右腕、後部のスタビライザー、そして首が回る程度なので、ポーズに大きな変化をつけるのは難しいですね。可動箇所が最小限に抑えられているため窮屈な印象もありますが、逆に全体的な保持力が高くポーズが崩れにくく、ビシッと決まるという利点もあります。

組み立てやすさについては、バンダイらしくスムーズに組み上がるのですが、やはり2002年版キットをベースにしているせいか、最新キットのような滑らかさよりも少しゴツゴツした感触があります。可動箇所がないぶん、組み立てるというよりはレゴを積み上げていくような感覚の方が強いですね。また、ランナーは多いのに流用が多いためパーツがあちこちに散らばっており、部品を探す手間がかなり大変です。

色分けの面でも少し惜しい点があり、主砲部分の赤いラインが、ある箇所は色分けされているのに別の箇所はシールで処理されています。問題はシールの色味がやや安っぽく、違和感すら覚えるほどで、この価格とサイズのキットならすべてパーツ分割で処理してほしかったと思います。またデカールの代わりにシールが付属しているのですが、キットのサイズの割に量が少なく、少し物足りない印象もあります。オプションパーツもインコム付きのSガンダム型頭部への交換パーツが数点追加されているだけで、完成後に余るオプションパーツがほとんどないのには正直驚きました。(価格を考えるとなおさら…)

結局このキットの美点は、雄大で華やかなビジュアルそのものにあるわけですが、確かに デカくて美しい という感想は湧いてきます…。かつての1/144スケールのガンダム・フィックスとは次元の違う存在感を放っており、「ディープストライカー」がこうして目の前に立体化されるという感動は確かに強烈です。

ただ、この感動は長年ディープストライカーを待ち続けてきたオールドファンに主に当てはまるもので、この機体に特別な思い入れのない方にとっては、コストパフォーマンスの悪さの方が大きく響くかもしれません。個人的には15000円程度であればちょうど良かったと思うのですが、価格もさることながら、とにかく場所を取るうえに高さもあるため、保管や展示が一筋縄ではいかないという点も考慮が必要です。

いずれにせよ、フレームもなく可動箇所もほぼ皆無というMGとしては異色の存在になってしまいましたが、ドンと飾り映えするディスプレイモデルとしては圧倒的なビジュアルパワーを誇るキットです。そのサイズとスタイルから来る迫力は、どんなMGを隣に置いても霞ませてしまうほど。下の採点表もMGの基準でそのまま評価するには無理があるため、独自の判断で点数をつけましたが、こうしてガンプラの歴史にまた一つの大作が誕生したことは確かです。

まとめると、長年ディープストライカーのプラモデル化を待ち続けていた方には、価格を問わずお勧めしたいキットです。こうして発売してくれただけでも嬉しいキットですから。また、この機体をよく知らなかった方でもビジュアルが気に入ったなら勧めたいのですが、MGというタイトルに過大な期待はしない方が良いでしょう。RE/100を作ると思って臨む方が精神的に楽かもしれません。:-)

MG PLAN303E  Deep Striker
分野評点分析
合わせ目★★★★★改良されたパーツ構造のおかげで、合わせ目処理がほぼ完璧
成形色/色分け★★★★☆全体的な色分けは良いが、一部シールの違和感が気になる
プロポーション★★★★★
★★★
迫力とスタイルの面では圧巻。
可動域可動箇所はほぼ皆無と言っても過言ではない。
関節強度★★★★★可動をほぼ諦めた代わりに、保持力は優秀。
内部フレームない。
ディテール★★★★大きく華やかだが、細かさには欠ける。
武装/付属★★★本体に全振りしているため、オプションはほぼなし。
パーツ数/価格★☆総636パーツ。1000円あたりのパーツ数31.8。構成に対するコストパフォーマンスはいまひとつ。
独自性/特異性★★★★★
★★★
★★★
MGとして見るには議論の余地があるが、
発売されただけで誰かにとっては福音。
Dalong's Point : 100 pts.

※ MGにのみ適用される採点システムは、20年前のファースト1.0から続く採点体系のため、
品質が全体的に底上げされた最新キットにまで一律に適用するのは、正直あいまいです。
どのみち私個人の評価にすぎず、年月によるキット品質の差まで明確に反映するのは難しいので、
あまり深く考えず、参考程度にご覧いただければと思います。
(100点以上のキットは、昔に比べて品質がかなり良くなった、という程度に理解してください)

MG 1/100 PLAN303E ディープストライカー | 2018. 3 | ¥20,800

AIこのページは Claude Sonnet が翻訳しました。