MG MS-09

MG 1/100 ドム

Kit Review

素組み+スミ入れ+水転写デカール

23年ぶりにMG ドムがリニューアルして帰ってきました。最近のバンダイのバージョンアップキットがそうであるように、バージョン表記や別称なしに既存と同じ名前でそのまま発売されているため混乱を招いていますね。(ちなみに私は既存キットと区別するためにRenewalという名称を付けています)だいたいv1.5くらいと聞いていたのですが、いざ箱を開けてみるとそれ以下のアップグレードにとどまっている印象です。

まず、このキット専用に追加されたランナーはたったの(!)1枚だけ。基本的には2019年にプレバン限定品として発売された MG ドワッジをベースにしています。MG ドワッジで改善された関節構造と装甲をそのまま流用しており、ジャイアント・バズにMG ザクv2.0のパーツが使われている点も同様です。あれこれ変更はされているものの、外見は既存のMG ドムとほとんど区別がつかないほど差がありません。それもそのはず、腕は外観まるごと変わっていますが、それ以外は外装よりも内部ギミックが主に変更されているためですね。

MG ドワッジでアップグレードされていた関節は肩・股関節・足首などです。肩関節は上下前後への可動域がかなり広がりました。ただし依然として可動部が硬く、固定ピンをヤスリで整えないと可動中に折れる可能性が高いです。また股関節は従来のボールジョイントから回転式関節に変更され、股関節ピンのスライドギミックまで備わっており、確実にアップグレードされてはいます。しかしこちらもMG ドワッジと同様に股関節ピンが非常に硬く、可動ピンをナイフで削るかヤスリで少し磨いてから組まないと破損する可能性が非常に高いです。そのほか足首関節も改善されており、可動域が若干広がっています。

武装構成自体はv1.0と同一ですが、ジャイアント・バズがMG ザクv2.0のものに変更され、マシンガンを除くすべての武装に手のひら固定用ピンが追加されています。この固定ピンは変更された全指可動式の指の固定ピンとかみ合ってしっかり結合するため、すべての武装が手にしっかり固定されています。

このようにあちこち改善されてはいるものの、23年ぶりのバージョンアップとしては物足りなさが残ります。もちろん1999年製のMG ドムは当時としては名品キットでしたが、それでも20年以上経っているわけで、もう少し思い切った変化が欲しかったところです。肩と股関節が改善されたとはいえ、MG ドワッジで先に披露済みの内容なので目新しさもなく、外観に至っては成形色で区別しなければならないほど差がありません。特にMG ドワッジで指摘されていた股関節と肩関節の過度な硬さをまったく改善せずそのまま踏襲している点は、正直あきれるほどです。固定ピンを削らずに組むと組み立て自体も困難で、可動中に破損する可能性が非常に高く、試作品を素組みもせずに発売したのではないかと思えるほどですね。

また、既存のシールや乾式デカールの代わりに水転写デカールのみが付属していますが、Ver.Kaほどデカール貼りの量が多くないのは幸いとして、品質はあまりよくありません。私はレビューのためにトップコートを使わないのですが、よりによってマークセッターまで切らしていたので、水だけでそのまま貼ってみました。後から口で「フーッ」と吹いても剥がれてしまうほど密着力が最悪です。ただでさえ関節が硬くて動かしにくいのに、ポーズを決めようと力を入れるたびにデカールがどんどん消えていき、貼り直すのに苦労しました。最終的には剥がれたデカールの裏面に溶剤系接着剤を薄く塗って一枚一枚貼り付けるはめになりました… -_-

こうして個人的には長所よりも不満の方が多く感じたキットでしたが、客観的に見ればMGとして品質が悪いキットではありません。ベースキットと比べてアップグレードの内容と仕上がりが物足りないということであって、そもそもベースキット自体が良いキットでもありましたし。ただ2022年発売のキットなのに1999年の古い感覚がいまだに支配しており、20年ぶりの革新的アップグレードを期待して作ると失望する可能性が高いと思います。

いずれにせよ、1999年版は生産終了となりこのキットだけが残るわけですから、MG ドムが欲しい方には選択の余地がないでしょう。中途半端なバージョンアップキットではありますが、おかげでMG ドムが入手しやすくなったという点には意義があると思います。バンダイがMG ドムを再販するついでにサービスでランナーを数枚ちょっと差し替えた程度のものだと思って気楽に作るのが正解かもしれませんね :-)

MG MS-09  Dom (Renewal)
分野評点分析
合わせ目★★★★★肩装甲の合わせ目まで改善。武装以外はほぼ完璧。
成形色/色分け★★★★★色分けはv1.0と大差なし。もともとすっきりしていた。
プロポーション★★★★★優秀だったv1.0と同等。外観での区別は難しい。
可動域★★★★★体型なりに最善の可動域。改善された肩と股関節。
関節強度★★★★☆頑丈を通り越して扱いにくいほど硬い関節で減点。
内部フレーム★★★★☆腕の内部フレーム追加でほぼ全身フレームに。
ディテール★★★★★v1.0と同水準。細かくはないがドムらしくすっきり。
武装/付属★★★★★基本構成はそのままだが、保持力のためのギミックが追加。
パーツ数/価格★★★★★総347パーツ。1000円あたりのパーツ数:69.4個。ボリューム対比でお得感あり。
独自性/特異性★★★★★v1.0よりはマシだが、23年ぶりのアップグレードにしては少し…。
Dalong's Point : 99 pts.

※ MGにのみ適用される採点システムは、20年前のファースト1.0から続く採点体系のため、
品質が全体的に底上げされた最新キットにまで一律に適用するのは、正直あいまいです。
どのみち私個人の評価にすぎず、年月によるキット品質の差まで明確に反映するのは難しいので、
あまり深く考えず、参考程度にご覧いただければと思います。
(100点以上のキットは、昔に比べて品質がかなり良くなった、という程度に理解してください)

MG 1/100 ドム | 2022.2 | ¥5,000

AIこのページは Claude Sonnet が翻訳しました。