MG MS-18E

MG 1/100 MS-18E ケンプファー

Kit Review

素組み + 部分塗装 + スミ入れ + デカール

ガンダム世界のMSの中でもかなり異色な存在、0080のケンプファーがMGで発売されました。デザイン自体が既存のジオン軍スタイルから大きく外れており、外見だけ見るとパトレイバーのスタイルに近い印象です。(特にブロッケン!)それもそのはず、0080のメカニックデザイナーがまさにパトレイバーの出渕裕さんだからですね。似て見えるのも当然というわけで..

カトキの手が加わり、さらに洗練された形で仕上げられたこのMGケンプファーには、4000円というやや高めの価格が設定されています。キットのサイズもそうですし、箱を開けてみても少々首をかしげる価格帯で.. 4000円サイズの箱ではあるものの、厚みも薄く内容物もそれほど多くは見えません。3500円くらいが妥当かなと思えるボリュームなのですが...??

おそらく、カラバリが不可能な機体であるという点も影響しているのでしょう。ただそれ以上に、実際にキットを作ってみると.. 使い回しも利かないこのキットに対して、かなり丁寧に設計されているという印象を受け、4000円という価格も納得できるような気がしてきます。なぜ4000円なのかを考えてみると、おおよそ以下の3点に整理できそうです。

まず第一に、全身に配置された十数基のバーニアの表現に注目。ケンプファー発売前からバンダイ側がバーニアの設計にこだわりがあると強調していましたが、実際に作ってみるとバーニアに相当力を入れているという印象を受けます。すべてのバーニア(足裏側を除く..)はオレンジ色の別パーツでバーニア内側が色分けされているため、素組みの状態でも下から見上げるとバーニアが華やかに映えます。そのおかげで素組み時でもかなりカラフルで生き生きとした印象があり、もちろん塗装時も便利ですね^^ バーニアに関しては間違いなく圧巻のキットです。

第二に、かなり充実した武装が挙げられます。ストックを着脱できるショットガン2丁とジャイアント・バズ2基、シュツルム・ファウスト2基、ビームサーベル2本(すべて2個ずつ!)、そしてしっかり再現されたチェーン・マインまで!床に並べてみると本当にすごい量です。真のフルオプションとはこういうものだと見せてくれています。チェーン・マインを除いてすべて機体に装備することもできます。特にチェーン・マインは金属製の被覆線を使用し、あの長くて複雑な形状を好きな形に固定できるよう上手く作られています。

第三に、キット自体が非常に独特です。既存の連邦・ジオン系MSとはデザインからして全く異なり、それに伴って関節構成や装甲の配置、組み立て方自体も少し変わっています。そして、使い回しも利かないこんな変わり種を.. どういう考えからなのか、かなり執拗かつ丁寧に作り込んでいます。こうした開発コストの高さが価格に反映されているのでしょう。

ケンプファーの成形色は設定色に忠実ではあるのですが、個人によって好みがかなり分かれるキットです。上の写真ではただの青色に見えるかもしれませんが、実際にはやや緑みがかった群青色といった感じです。この色がよりによってデジタルカメラが最も苦手とする色でもあります。そのため実物よりも青みが強く写ってしまうのですが、3種類のデジカメ(コダック、ニコン、三洋)で撮影してみてもすべて同じで、他の方の写真を見てもやはりただ青くしか写っていませんでした。どれだけ撮っても正確な色が出ない特殊な色なので、実物と写真の差がかなり大きい点、参考にしてください。

可動域の面では少々残念なポイントがあって.. 膝を曲げようとすると、脚の後ろに付いた大きなバーニアが邪魔をして90度も曲げられません;; 関節自体はもっと曲がれるはずなのに、デザインそのものの形状のせいで脚の可動域が大きく制限されています。その代わり腕の可動域はかなり良好で、スカートもないため脚が左右前後にしっかり開くので、アクションポーズは幸いそれなりに自然に決まります。^^;

MGケンプファーの膝と主要関節は、よく見るとグフのそれと全く同じです。関節部そのものがグフ/グフ・カスタムと同じランナーが入っています。MGグフの膝関節はネジ式で締める構造になっているのですが、このネジが緩みやすいため膝関節が頼りないという指摘が多くありました。それをそのまま流用したケンプファーも同様です。T_T 極端にガタガタというわけではないのですが、渋みもなくて自立させると膝がやや不安定です。腕は非常に渋いのに下半身がやや頼りない感じがあって惜しいですね.. ちぇ。素直に渋めのポリキャップにしてくれればよかったのに~

豊富な武装を全身にてんこ盛りで装備できるので、フル装備状態の迫力はかなりのものですが.. その武装の固定がやや甘いのが難点です。背中に装着するケンプファー特有のバズーカは、固定部のギミックが緩くてポロリしやすいです。ポロリするだけでなく、固定用パーツを紛失しやすくもあります。(実際に上の写真をよく見ると.. バズーカを固定するカバーを引っ越しの際に一つ紛失してしまって、ないんです。T_T)お尻にショットガンを装着する部分も固定がやや緩め.. 握力が強い方ではないのですが、ショットガンのグリップがしっかりした形状なので、ショットガンだけは手にしっかり保持できています。不幸中の幸い。^^;

結果的に.. このMGケンプファーの最大の魅力はやはり 「独自性・斬新さ」 ではないでしょうか。既存のMSに飽き飽きしているなら、このMGケンプファーは本当に「ぶっ飛んだ」キットです。クオリティや機体自体はれっきとしたガンダム系MSなのですが、作っている感覚だけは本当にユニークな何かがあります。そしてギミックや内部フレーム、バーニアなどを作っていくうちに、このキットが決して手抜きな代物ではないということも分かってきます。本当に丁寧に設計されたキットだな!と感じることができます。

ディテールとギミックを中心とした全体的なクオリティを見れば、間違いなくかなりの上質品ではあるのですが... 独特なスタイルと固定強度のやや甘さ、高めの価格のせいで少し悩ましい存在でもあります。ケンプファーが好きな方には強くオススメできるキットですし、出渕さんのパトレイバースタイルが好きな方にも推せる一品。そして特に、何か新鮮なものを作りたくなったときにもオススメです!

MG MS-18E  Kämpfer
分野評点分析
合わせ目★★★★★ほぼ完璧な合わせ目消し処理。相当気を遣って作業したようで..
成形色/色分け★★★★☆完璧な色分け。バーニアの色分けは感動的。成形色はちょっと賛否が分かれるかも。
プロポーション★★★★☆少し前傾みのあるシルエットだけど、ケンプファー本来のプロポーションには忠実な感じ。
可動域★★★☆腕はまずまずだけど脚がちょっと…;; 大腿部の出来がいいのでポーズは決まりやすい。
関節強度★★★☆腕はかなり渋めだけど、膝と脚周りが少し不安… 武装の固定がゆるい。
内部フレーム★★★★腕・脚・胴体の内部フレーム。まあ無難な仕上がり。
ディテール★★★★★全身のディテールを活かそうとする試みはとても印象的。
武装/付属★★★★★武装の豊富さはMGの中でもトップクラス!多すぎて目が回りそう。
パーツ数/価格★★★★総数361パーツ。1,000円あたりのパーツ数:90.3個。ちょっと割高に見える価格…
独自性/特異性★★★★★個性という点では他の追随を許さない!これ本当にガンダム系のMSなの?って感じ。
Dalong's Point : 88 pts.

MG 1/100 MS-18E ケンプファー | 2001.1 | ¥4,400

AIこのページは Claude Sonnet が翻訳しました。