MG MSA-003

MG 1/100 ネモ

Kit Review

素組み+スミ入れ+シール/デカール

2006年のガンプラはMG ゼータ2.0の旋風で幕を開けましたが、これは実際には2005年12月発売の製品の熱気が年をまたいだケースです。2006年の実質的な最初の新規MGこそが、ネモです!

やはりゼータ劇場版の影響とみられるラインナップで、一年戦争のジムと同じ量産型MSです。MGになるとは予想外というほどではありませんでしたが、こうした量産型MSで2006年の幕を開けたという点は、いろいろと意味深ですね。^^ まず予想どおり相当な高品質で、これまでに蓄積されてきた各種テクニックがそれなりに総動員されたキットです。

まず色分けが完璧なのは最近のMGでは当然の基本といえますが、ネモはそこからさらに一歩進んで、巧みに進化した合わせ目隠しの技が随所に炸裂しています。脚部の巧みな装甲分割はある程度予想できる部分ですが、腕の合わせ目を隠すための独特なパーツ分割はなかなか斬新な印象です。

また、他の主要MGでしか見られないような完全な全身フレームも見どころです。胴体はもちろん、肩アーマーや腕、脚など、非常に細かいディテールがしっかり生きています。脚部には各所に3か所ずつ可動式シリンダーが仕込まれており、特に足首前後のシリンダー可動ギミックはかなり良い出来です。Mk-IIと同様にムーバブルフレーム構造を持つMSとして、MG ネモの設計当初から全身の内部フレームを再現するためにあれこれ工夫した跡が随所に見られます。

可動域についても、できる限りのことはすべて再現されていると言っていいでしょう。完全に90度まで上がる肩のギミックや、滑らかに完全に折りたためる腕、二重分割された爪先、装甲の干渉限界まで曲がる脚など、可動域も水準以上です。ただし、ふくらはぎのバーニアがかなり大きいため、構造的に脚が完全には折りたためないという限界はあります。

さらに、PG ストライクやMG ガンダム Ver. O.Y.W. 0079、Mk-II 2.0に採用された脚部接続部のスライドギミックまで搭載されています。これにより膝立ち系のポーズがより自然に決まるわけですが…一見するとMk-IIやMG ガンダム Ver. O.Y.W. 0079レベルの主役機にしか採用しない上位オプションだと思っていたのに、量産型の代表格であるネモにまで採用されるとは、なんとも不思議な感慨を覚えます。まるでバンダイがこう言っているようです。 「なに今さら…こんなのもう基本でしょ。ww」

これまで見たことのない少し独特なスライド方式で折りたたみ機能が再現されたシールドや、180度曲がる手首、また簡単な改造で5本指が個別に可動できるよう配慮された点など、最近採用された斬新なテクニックはほぼすべて盛り込まれていると言っても過言ではありません。3000円を切る低価格帯のMGにもかかわらず、です!

全体的な関節強度も適度で、ガタつきもなく渋すぎることもなく、非常に良好です。MG Mk-II 2.0はやや緩い印象がありましたが、MG ネモはそういった感じもなく、タイトにポーズが決まります。さらにMG Mk-II 2.0の最大の弱点のひとつだった腰の可動も、MG ネモではそれなりにしっかり回ってくれる印象です。

レビューする立場としては、外装が外しやすいという点もそれなりの魅力です(^^;)。ふくらはぎの大型バーニアはハッチオープンのようにパカッと上に開くお茶目なギミックも備えています。頭部のクリアパーツがスカスカのクリア色ではなくクリアオレンジ系で成形されているのも好印象です。

この価格帯にしては豪華な各種オプションが揃っているにもかかわらず、いくつか気になる点も存在します。まず最も気になるのが手首部分。手首が少し外れやすいのはまだ許容範囲ですが…上の写真にも写っているように、手首のすぐ上で腕側に固定される(つまり手首のポリキャップを覆う)パーツの固定がかなり曖昧です。構造をよく見てみると、腕のポリキャップにただ乗せて差し込む程度の設計になっているため、手をよく使う右手の場合、手首を動かすたびにポロリして手首にぶらぶらとぶら下がることが頻繁に起こります。かといって接着剤で固定するのも何となく微妙なところで…(ポリキャップに接着剤を塗らないとちゃんとした形にならないので)。

改造タイプの指についても、保持力は正直それほどでもありません。手のひらに武装を固定するピンがあるので大きな問題にはなっていないだけですが…なぜかビームライフルには付いている手のひら固定用の溝が、ビームサーベルには省かれているため、ビームサーベルを握らせるときに少しポーズが決まりにくいです。たいして難しい機能でもないのに、ビームサーベルだけ省いた理由がちょっと理解できないところです。

それからこれはデザイン上の構造的な限界ではありますが、ふくらはぎのバーニアのせいで脚の可動範囲が思ったより狭い点も、しばしば不満の声が上がります。青みがかった成形色は原作のコンセプトによく合っていますが、色の特性上、人によっては食玩っぽいとかガシャポンっぽいという意見もあるかもしれません。ちなみにネモに使われた緑系の成形色は、デジカメで正確に捉えにくい色のひとつです。実物より濃く写ってしまうので、実際はここに掲載した写真よりも少し明るめの緑だと思ってください。また武装がかなり少ない点も不満になりえますが、これは元々の設定がそういうものですし、価格が安いという理由でカバーできる部分でしょう。

もちろん全体的な品質が非常に高いため、ただ粗探しをしているだけとも言えますが、少し気を配ればもっと完璧になれる部分だけに、惜しさが残るのも事実です。

最近のバンダイの技術水準からすれば、これほどコストパフォーマンスの高いハイクオリティなMGが出てくること自体は何ら不思議ではありません。ただ、その対象が量産型の代表格であるネモだというのが、なんとなく "「意外だ!」 という感じを与えてくれますね。量産機なのに、一番多く死んでいく哀れな兵士なのに、完成してみると何か特別な機体のような気がするというか。まさに別物に生まれ変わったと言っても過言ではありません。

そして最後にもう一つ、MG 百式+バリュートパックのバリュートパックを装着できるよう配慮してくれたセンスは、なかなか嬉しいと思います。MGリックディアスやハイザックはMGバリュートパックが発売される前に出てしまったため、運悪くきちんと装着できないのですが、ネモだけはバリュートパックを羽織れるのがせめてもの救いでしょうか。^^;

ただ…完全に専用というわけではないので、ぴったりと装着することはできず、ただ引っ掛けた感じでかろうじて装着できる程度です。ちょっと触れるとすぐ崩れてしまう…;;; そのせいか、説明書にもバリュートパック装着の写真はなく、ただ一言「バリュートパックも試しに付けてみてね」と書いてあるだけです。そういう意味では、ネモの脚部両側に付いている固定ギミックは、バリュートパックではなく別の用途のために作られたのではないかとも思えてきます。バリュートパックにぴったり合った形状やサイズでもなくてしっかり固定されないうえに、バリュートパックは外側のふくらはぎにだけ装着すればいいのに、内側のふくらはぎまで両脚に固定ギミックを作った意図が何なのか…うーむ。

とにかく結論として、MG ネモはさほど期待していなかったにもかかわらず、2800円という価格が信じられないほど高品質なキットと言えます。量産機でさえ特別に仕上げてくれるバンダイのセンスに一票を投じずにはいられない、超ハイクオリティMGがまた一つ誕生したわけです。他はともかく、価格対満足度は最高と呼んでも申し分ないでしょう。:-)

MG MSA-003  Nemo
分野評点分析
合わせ目★★★★★さらにさらにさらにさらに進化した合わせ目隠しの技。
成形色/色分け★★★★★最近は色分けが当たり前…バーニアの色分けもグッド。
プロポーション★★★★★ポーズがとても決まる。
可動域★★★★☆デザインの限界まで再現。膝の可動域はそれでも少し惜しい。
関節強度★★★★☆全関節は十分な渋みがあるが…手首部分の曖昧さがちょっと気になる。
内部フレーム★★★★★え?PGかと思った;;
ディテール★★★★★迫力ある内部フレームのディテール。外装もベスト!
武装/付属★★★★元々のデザインが少しシンプルなので…ボリューム感があるとは言えない。
パーツ数/価格★★★★★総244パーツ。1000円あたりのパーツ数:87.1個。価格対満足度は最高クラス!
独自性/特異性★★★★★量産機だと侮るなかれ。純粋なクオリティはMG ガンダム Ver. O.Y.W. 0079レベル。
Dalong's Point : 96 pts.

MG 1/100 ネモ | 2006. 2 | ¥3,200

AIこのページは Claude Sonnet が翻訳しました。