MG RX-93-ν2

MG 1/100 Hi-νガンダム

Kit Review

素組み + 部分塗装 + スミ入れ + デカール

「バンダイの技術の現在と未来を示すキット」

アニメなしでストーリーだけで存在するマイナーなガンダムたちの中で、最も人気の高い機体のひとつであるHi-νガンダムがMGとして発売されました。このHi-νガンダムはνガンダムのもうひとつの形態として、7年前にMG νガンダムが発売された頃からカラバリとして登場する可能性をひそかに予想されていた機体でした。

外見的には明らかにνガンダムをベースにしている関係上、カラバリ展開には有利なはずですが、あまりにもマイナーな機体という認識からMG化は難しいだろうと予測されていました。ところが2007年になって、カラバリどころか完全新規設計の新金型による最新キットとしてHi-νガンダムが発売され、多くの人を大いに驚かせました。結果的にはバンダイが誇る最新技術+αが凝縮された超高品質キットとして誕生したわけですが、本当にネタ切れだからなのか、それとも何か別の狙いがあるのか、とにかくバンダイの意図が非常に気になるキットです ^^;

● スタイル&プロポーション

このHi-νガンダムが期待を集めた理由は、やはりスタイリッシュなデザインにあるでしょう。背景はどうあれ、スタイル自体が非常にカッコいいのは間違いないようです。しかも名作と名高いMG νガンダムの後継機ときた! 個人的にもかなり気に入っていたデザインでしたが、出渕裕さんがリファインしたことで従来のHi-νとはスタイルが若干変わったものの、いずれにせよスタイリッシュさはしっかり受け継いでいる印象です。

まず他のガンダムと比べて頭二つ分は大きい巨大な体格に、派手なファンネルのアクセサリーなどによってボリューム感は最高レベルです。最も心配されていた重心の問題は、さまざまな関節固定ギミックと重量配分によって無難に解決されています。

バックパックがてんこ盛りのキットにしては絶妙に重心をうまく取っているんですが…なんとなく足裏の接地がいまひとつな感じがします。タイトにぴったりと足裏が地面に密着する感じではなく、どこか浮いているような? 簡単には倒れないんですが、どうにも釈然としない部分ではあります。

そして組み立てていると必ず気づく点がひとつあります。脚全体の構成が普段とは違うということです。脚にダイキャストを使わずに重心を取ろうとしたのか、脚がまっすぐ伸びるのではなく、後ろへ若干斜めの角度で組み上がります。前方向にはこれ以上曲がらないくらい伸ばしても、わずかに後ろへ傾いた感じとでも言いましょうか。つまり、胴体を横から見たとき、脚が自然に少し後ろへ引かれることで重心を保てるようになっています。かなり微妙ながらもじわじわと目立つ設計なんですが…これのせいでプロポーションが若干損なわれているような気もします。個人差がある部分ですね。

MG Hi-νガンダムのスタイル&プロポーションで最も議論になりそうな部分は、やはり顔まわりです。かなり個人差が出そうな部分で、普段のガンダムとは印象が少し異なります。不細工だと評する方も少なくないようで。私が見ても従来の印象と比べると少し違和感のある表情というか…デザイン的にどこか惜しさが残ります。

● 色分け

MG Hi-νガンダムを初めて見ると、まず一段階アップグレードされた色分けに感動します。Hi-νガンダムがいくらνガンダムをベースにしているとはいえ、MG νガンダムをベースにカラバリとして発売するには色分けが問題になるだろうと予測していました。スプリント塗装もどきのあの奇妙な色の組み合わせをバンダイが分割してくれるはずがない… -_- まあそんな考えだったわけです。

ところがこの完全新金型のMG Hi-νガンダムは、その不思議な色の組み合わせをパーツ分割で本当に実現してしまったんです!
他はともかく、特にシールドのあの形而上学的な色分けは、明らかに「これまでのバンダイとは違う!」という感覚を与えるのに十分です。バンダイのガンプラを長く作り続けてきた方なら、きっと感じるはずの衝撃です。

胴体の色の組み合わせもかなり難解な部類ですが、基本的なパーツ分割で十分うまく解決されており…特に肩のバーニアや、コクピット(;)のごく小さなバーニア部分まで一つひとつ色分けされているのが面白いです。普段のバンダイならやってくれないような部分で、作っている感覚がコトブキヤにとても近い印象です。

当然、最近は職人魂あふれる色分けで独自の感動を届けているコトブキヤを意識した狙いがありありと見えます。バンダイに技術がないのではなく、単に開発期間や予算などの問題でやっていないだけだとは分かっていましたが…もはや 「このくらい、うちだってやろうと思えばできる!」 まあそんな意志の表れに見えます。

● 成形色

ベースの白と青の成形色はとても上質で高級感があります。特に、いつも青の成形色が気に入らなかったんですが…Hi-νガンダムのやや明るい青は、これまで見てきた青の成形色の中でも屈指の出来だと感じます。本当に素晴らしいです。

特にバックパックに付くタンクの接続部には、オレンジがかったメタリックなエクストラフィニッシュ塗装が施されています。通常のキットで特定のパーツだけこれほど目立つ形でメッキされることはほとんどなく、さまざまな面で高級感のあるキットです。たまに入っているメッキパーツとは格が違いますね。

一方…パール感のある銀色の成形色については議論の余地があります。素材の特性上、波紋模様が目立ちやすく、どことなく安っぽく見えてしまうからです。見方によって評価は変わるでしょうが、他の高級感ある成形色と比べると明らかに見劣りします。比べるのは少し申し訳ないですが、コトブキヤのアーマード・コアキットを見ているような感覚とでも言いましょうか。アーマード・コアキットの成形色が悪いのではなく、元々メタリック成形色だからそう見えるわけですが…Hi-νガンダムに混じるとどこかアンバランスです。いっそ落ち着いた深みのあるグレーの成形色だったら、もっと調和が取れたのではないかと思います。

● 可動域

最近のバンダイのMGといえば、極限の可動域はほぼ当たり前です。このHi-νガンダムも同様で、いくつかのギミックが追加されることでさらに完成度が高まっています。MG Hi-νガンダムの可動の特徴をまとめると以下のとおりです。

- 腕・脚の完全折りたたみは基本
- ストライクフリーダムで初採用された腰部固定ギミックを採用。バックパックが重いキットには非常に有用。
- 股関節が左右独立して可動するギミックを採用。
- 肩関節が上方向へ90度スイング。
- 足裏は前後分割可動
- 指の分離・切断機能を搭載。本レビューでは握力のため分離していません。
- 手首が前後180度可動
- 膝の分離関節

上記の最高クラスの可動オプションに、さらに2つの新要素が追加されています。

- すねの前面装甲が可動することで、足首が前方向へより大きく曲がるようになっています。
- 股関節の可動部がしっかり固定されるよう、中間に固定ピンを挿入。結果的に非常にしっかりと固定されます。
つまり、太もものスライドギミックがない点を除けば、可動域に関しては現時点でのどのMGよりも細かく配慮されています。

● 関節強度

Hi-νガンダムの設定身長は約20mで、ガンダムの中でも最も背が高い部類に入ります(サイコは除く -_-;)。こんな巨大な体格+バックパックに大きな荷物を背負うとなると、関節強度は非常に重要です。MG νガンダムでは股関節と足首関節に重厚なダイキャストを挿入することで、圧倒的な関節強度を発揮しながら重心まで取るという一石二鳥を実現していました。

なので、Hi-νも同じような方式を採用するかと思っていたんですが、別のコンセプトで作られていました。まず、ダイキャストをなくし、関節強度や特殊素材、そして構造設計という基本に忠実な路線を歩んでいます。結果は成功!

少し前のF91あたりから…まるで「ポリキャップなんていらない!」と叫んでいるかのようなバンダイの開発陣でしたが、結果的にはあまり好評とは言えませんでした。微妙な関節強度や過度な渋み、金型公差の問題などなど…ポリキャップを完全に捨てることはできなかったようです。その証拠とでも言うように、このMG Hi-νはポリキャップとABS関節がバランスよく配分されています。従来のポリキャップベースのキットに比べるとABS関節部がかなり増えており、F91やクロスボーンのようにABS関節のみだったキットに比べるとポリキャップの可動部が追加された形ですね。

そして組み立てながら気づく点として、なんとも不思議な質感の関節が使われています。ストライク フリーダムのくすんだ色の関節(;;)に近い感じで…ABSのように硬いんだけど、妙に柔らかさも感じる素材です。主要関節の可動部に使われているL・M・N・Oランナーがそれで、以前のABS素材はカッターで整えるのも躊躇われるくらい硬いという印象しかなかったんですよね。でもこのキットのABSランナーは確かに硬いんですが、不思議と可動ギミックとしての柔軟性を持っているようです。

まあ言葉で説明するのはちょっと難しいんですが、触ってみれば分かります。F91のポリキャップ代替ABS関節よりは少し柔らかくなった感じ。ただ、フリーダムの関節がそうだったように、塗装される方にはちょっと扱いにくい素材になるかもしれません。丁寧に塗装しないと素材が割れたり欠けたりする問題が何度も報告されているので、ランナー部分でテスト塗装してみるのもいいと思います。

結果的に、関節の可動域と強度についてかなり試行錯誤した跡が見られ、それに伴って独特のABS素材とポリキャップがうまく調和し、非常に「無難な」レベルの関節強度を実現しています。ガチガチでもなく、ゆるゆるでもない感じ。

特に最近まで握り込みが弱くて自分もかなり文句を言っていたんですが;;そういったユーザーの不満を考慮したのか、グリップ部分がとても気に入っています。固定もしっかりしていて、適度な渋みもあって。特にMG νガンダムの最大の弱点がグリップだったことを考えると、Hi-νは文字通り「完璧」に仕上げようという意気込みがあったようです。

ただ、ファンネルの固定ギミックは不満です。なんというか…何のギミックもなく、ただ空きスペースに摩擦力だけで引っかけている感じとでも言いましょうか。固定ピンや引っかかりがあるわけでもなく…決してゆるいとは言えないんですが、何かに引っかかるとポロリしてしまいます;一言で言えば、固定がゆるいわけじゃないけど、なんとも微妙。何か追加の固定ギミックを入れてほしかったですね…

それと右前腕のマガジン…これもちょっとポロリしやすいです。いっそ接着剤でくっつけてしまおうかと思うくらい!
いずれにせよ、このくらいであれば可動域&関節強度の面では合格点以上の評価を与えられると思います。

● 豪華オプション

MG Hi-νのスタンドは、アルファという文字の形をした変わった台座に、L字型に折れ曲がった独特のアームが付いています。一般的なスタンドとはかなり異なる印象で、良い悪いという評価がなかなか難しいところです。

それよりも、MGフリーダム フルバーストモードのように、6基のファンネルが射出されて飛んでいく様子を再現するための各種エフェクトパーツが入っているんですが、そのクオリティが半端じゃないです^^; ファンネル間に電磁フィールドを形成する特殊パーツは非常に洗練された出来で、青色のバーニア射出エフェクト風のパーツも非常に高級感があります。ファンネルの固定に使われている透明アームは、MGフリーダム フルバーストモードのものと同一パーツです。

ところが…実際に設置してみるとちょっと微妙で、ファンネルが重すぎてたわんでしまいます;;それに透明アームをスタンドの支柱にも固定するようになっているんですが…ほぼ思い通りの形にならないと思ってください。なのでイメージ通りにかっこよくディスプレイするのがかなり難しいです。フリーダム フルバーストの場合はスーパードラグーンが軽いからか、きれいに決まっていたんですが、ちょっと残念ですね。とにかく6基のファンネルをすべて射出した写真を1枚撮るだけで30分以上かかりました -_-;

7000円という高価格はおそらくこうしたフルオプションのエフェクトパーツのためでしょうから、高いとだけは言えないんですが…裏を返せば、こういったオプションのせいでキットの価格がどんどん上がっているようにも思えます。モデラーとしてオプションをたくさん入れてくれるのは悪くないんですが、値上げ幅がどんどん大きくなっている点はなんとなく気になりますね。特に、わざわざ8000円クラスの大きな箱に入れなくてもいいくらいのボリュームなのに、無理やり大きな箱に空きスペースができるように詰め込んだという印象を受けます。

● バンダイの技術力の現在と未来

MG Hi-νの総合評価としては、バンダイのあらゆる技術が結集されたキットとして「もう文句は言わせない!」という意図が随所に感じられます。もちろんそれでも多少不満な部分はいくつかありますが、キット全体の印象は最初から最後まで "非常に高級感がある" という点です。

それよりも、それなりに人気はあるものの明らかにマイナー機体と言えるHi-νガンダムにこれだけの技術を注ぎ込んだという点が、何か意味深く感じられます。メジャーラインナップに集中していた印象とは異なり、もはや何であれ新しいキットは最高レベルで出すという意志の表れでしょうか。ユーザーの不満をすばやく反映し、評価の高い新技術はいち早く採用しながら、さらに改良された技術を積み重ねていくサービス精神が光るキットです。

いずれにせよ、名品です。とどまることなく進化し続けるバンダイのガンプラの現在と、さらなる発展を見せる未来を体現するキット…

MG RX-93-ν2  Hi-Nu Gundam
分野評点分析
合わせ目★★★★★避けられないいくつかの部分を除けば、最善を尽くしている。
成形色/色分け★★★★★バンダイ史上屈指の色分け。最高の青の成形色。
プロポーション★★★★★大柄な体格と洗練されたスタイル。
可動域★★★★★これまでに開発されたすべての新技術を総動員+α
関節強度★★★★☆グリップも良好でボディも頑丈だが…ファンネルの固定部は許しがたい。
内部フレーム★★★★★全身フレーム。
ディテール★★★★★最優秀レベル。特に装甲裏のディテールが際立って素晴らしい。
武装/付属★★★★★基本武装フルセット。特殊スタンド。ファンネル射出エフェクトまで総動員されたフルオプション。
パーツ数/価格★★★★★総488パーツ。1000円あたりのパーツ数:69.7個。高くてもその価値あり。
独自性/特異性★★★★★バンダイのガンプララインナップにおいて、それなりに記念碑的な名作。
Dalong's Point : 99 pts.

MG 1/100 Hi-νガンダム | 2007. 2 | ¥7,000

AIこのページは Claude Sonnet が翻訳しました。