MG RX-0

MG 1/100 ユニコーンガンダム Ver.Ka

Kit Review

素組み
+ スミ入れ + デカール

● 新生ガンダムが注目を集める

新作TVシリーズ、ガンダム00(通称ダブルオー)の発表とともに、新たなオリジナル小説版ストーリーとしてガンダムUC(ユニコーン)が紹介されました。近年バンダイのガンプラのデザインと監修の多くを手がけてきたカトキハジメのメカニックを中心とした宇宙世紀の物語でした。

実はガンダムユニコーンが初めて登場したとき、それほど大きな注目を集めたわけではなかったようです。どこか異質なデザインも気になるし、変な一本角のガンダムって……でも全身から真っ赤な血を噴き出すようなデストロイモードへの変身は、それなりに興味深いものがありました。もし小説だけで終わっていたら、まさにそれで終わっていたでしょう。でもバンダイとカトキハジメがこれを見逃すはずもなく……

MG 100番目のターンエーガンダム以降、ガンダム00に全力投球するあまり手薄になっていたMGラインナップにユニコーンガンダムが予告されたときも、大方の反応は「え??なんでユニコーンがもうMGに……?」といった程度だったようです。しかしそれがVer.Kaとして発売されるとわかった時点でただごとではない雰囲気が漂い、さらにあの複雑な変形ギミックを完全変形で再現するという点から、一気に注目度が高まっていきました。決定的だったのは、数年間音沙汰のなかったPGラインナップの代わりに、PGの技術をMGサイズで実現したという謳い文句で、長年超精密ガンプラを待ち続けてきたマニアにとってはなかなか衝撃的な一言でしたね。

いずれにせよ、しばらく地味だったMGラインナップに新たな活気をもたらしてくれそうな期待を背負い、MG ユニコーンガンダムはそれなりに華々しく発売されました。ガンダム界ではほぼ新人に近い機体が、父親のカトキハジメを後ろ盾にスポットライトを浴びながら超スピードでMG化されるとは、前例のない待遇と言わざるを得ませんね :-)

● 新たな技術的挑戦。ギミックの勝利

まず率直に言って、MG ユニコーンガンダムは極めて複雑な変形ギミックを完全変形で再現することだけに集中するあまり、可動域をはじめとするさまざまな部分は最初から諦めたキットです。その反面、変形ギミックひとつに関しては本当に驚くべき精度と独自性を発揮しています。

ガンプラの父と呼ばれる川口名人もおっしゃっていたように、究極のガンプララインナップと称されるPGは、キット自体よりも新たに開発された技術を活かせるかどうかを重視すると言われています。つまり「今回はこの機体をPGで出そう」という発想ではなく、「今回のPGにはこんな新技術を盛り込めそうだ」と思えて初めて開発に踏み切るということでしょう。(まあ、内情はよくわかりませんが……)

その点では、このMG ユニコーンは多くの面でPGのコンセプトに合致しているように思います。可動域をきっぱり諦め、ひたすら変形ギミックの技術的再現に集中することで、その結果は確かにセンセーショナルなものになっています。

頭のてっぺんから足の先まで、まるごと全部変形してしまうMGユニコーンの独特な変身方式を初めて見たとき、とてもキットで再現できるものじゃないと思いました。でも、あのカトキハジメですよ..当然キット化することを念頭に置いていたはずで、正確に言えばユニコーンのデザイン自体がすでにキットを考慮したものか、あるいは先にキットとしての構造を完成させてからデザインされたんじゃないかと思います。MGガンプラに絶大な影響力を持つカトキハジメなら、自分の名を冠したブランドであるVer.Kaでのリリースも当然考慮していたでしょうね。

こうしてMSからMSへの全身変形ギミックが1/100スケールで実現されているだけあって、MGユニコーンの本体はどんなキットよりもギミックがぎっしり詰まっています。だから手に持った瞬間、まずずっしりとした重さを感じますね。変形の過程や方式については上の写真でたっぷり紹介しているので、そちらをご覧いただければと思いますが、ご覧のとおりピンクの蛍光フレームが全身から露出できるよう、外部装甲が細かく細かく分割されているのがわかります。

そしてこの変形方式のおかげで組み立て方がほんの少し複雑ではありますが、説明書をちゃんと見ながら進めれば迷うような箇所はほとんどありません。まるで説明書をしっかり読まないと作れないかのように宣伝していましたが、実際に作ってみると、それほど難しいキットではないですね。ただサイズの割にパーツの密度が高く、パーツ数がやや多い、という感じ?それでもMGデスティニーより10%程度多い量ですが。

この変形ギミック自体がユニークなのはもちろんですが、おかげで組み立ての感触もかなり独特と言えます。いい感じに熟成されたしなやかなABS素材の絶妙な組み心地は、何のパーツかもよくわからない細かいパーツを一つひとつ組み付けていく楽しさがたまりません。個人的に、MGユニコーンの最大の魅力はまさにこの独特で洗練された手応えだと思っています。

もちろん、かなり複雑な変形方式ゆえに無理のある部分もありますが、どう考えても開発過程で相当な試行錯誤があったはずの精巧な変形プロセスを見ていると…カトキハジメのこだわりと職人魂が骨の髄まで伝わってくるキットです。

● デカール地獄

ガンプラマニアなら誰でも知っているように、ガンプラのプレミアムブランドと言えるVer.Kaシリーズの特徴は…白くて高級感あふれるボックスアート、同じく白くてラグジュアリーな説明書、そして高品質…そして デカール地獄です。-_-

やはり予想どおり、MGユニコーンも恐ろしいほど大量のデカールとシールが溢れかえっており、その量に関しては過去最高クラスじゃないかと思います。私の場合は比較的早く貼ったつもりですが、だいたい4〜5時間ほどトイレにも行かずじっと貼り続けた感じ。組み立て時間に匹敵する作業量——疲労感はこちらのほうがずっと大きいですが——が必要で、ミスしないよう集中力も求められます。

個人的に、すべてのシールを貼る際には小さいシールの周囲の余白部分をカッターで切り取ってから貼るようにしていますが、そうしないとシールがきれいに見えません。普通はこのやり方は個人の好みによるオプションですが、Ver.Kaブランドに関しては必須事項と言えます。

他のVer.Kaも同じですが、上の写真のようにすべてのシールの周囲をカッターで切り取り、シールの絵柄部分だけ残さないと、余白のせいで貼った箇所がかえって汚くなります;;確かに面倒な作業ではありますが、30分ほどかけてじっくりすべてのシールの角をカッターで処理しておけば、それほど大変ではありません。強調しておきますが、あの処理なしにシールを貼るつもりなら、絶対に 貼らないでください

ただ、他のVer.Kaよりも貼り面が広くて平らなので、貼り作業自体は少し楽です。最悪のデカール貼りはおそらくウイングVer.Kaじゃないかと思いますが、デカールの量もさることながら、貼る場所が狭くキット自体も小さいので、本当に忍耐力を試されるキットでした。そして決定的なのは、純白でシンプルなデザインのおかげでシール/デカールを貼った甲斐がはっきり感じられますし、ピンクのフレームと赤いシールもとても相性がいいですね。

貼るのは大変でも、貼り終えた後の達成感だけは確かなようです。(良薬口に苦し〜)

● 幻想のデストロイモード

まず、MGユニコーンは装甲が細かく分割されているため、意外にもスミ入れできる箇所がほとんどありません。顔の部分だけ少し多めで、本体にはほとんど入れる場所がないんですよね。なので濃い二重スミ入れの代わりに、適度に薄いグレーのスミ入れで一部だけ処理しました。

ユニコーンモードはまさにシンプルさを追求しており、外部にパネルラインもほぼ皆無に近いです。でも細かく分割された装甲がまるでレゴのように見えて、決して退屈ではありませんし。全身に貼られたシール/デカールだけがよく目立ちます。

ユニコーンガンダムの真骨頂はやはりデストロイモード…文字どおり本当にファンタスティックです。地味に見えたユニコーンモードとはまさに正反対の印象で、どんなガンダムよりも華やかで絢爛、そして「美しい」これは言葉で説明するものじゃないと思うので、写真でお楽しみください。変形ギミックの素晴らしさは言うまでもなく、まずビジュアルで完全にやられてしまうので、それだけでも購入価値200%のキットです。個人的な感想ですが…女性の方のほうがより気に入るんじゃないかと。

もちろん全身から血を流しているような印象もあって、夜中に目が覚めて見たらギョッとしそうですが、とにかく華やかさの極致というのはまさにこういうものを指すんだと思います。@o@

● 残念な点

写真でもわかるように、MGユニコーンの可動域はMGファースト1.0レベルで、最近のガンプラとは比べ物にならないほど悪いです。まったく期待しないほうがいいでしょう。もちろんファースト1.0よりは柔軟な感じはありますが、深いひざ立ち、しゃがみ、ひざ蹴りといった派手なアクションポーズは絶対に無理です。それにしても膝が80度しか曲がらないのはちょっとどうかと思いますが…得るものがあれば失うものもある、ということで仕方ないですね。

関節強度はかなり良い方ですが…最も重要な足首関節が弱いです。T_T 個人的にこのキットで最も残念な点です。二重関節になっている足首部分自体がヘタっているわけではないのですが、本体が大きく内部がぎっしり詰まっている(=重い)ため、少し負担がかかっている感じですね。結果として、自立させたときに重心がずれると前や後ろにバタッと倒れることがよくあります。もちろん適切に重心を合わせておけばそう簡単には倒れませんが…触り始めると問題が出てきます。確かに不安なポイントです。ちぇ。他の関節はみんな良いのに、よりによって足首が…T_T

また、一部で無理のある変形過程のせいで、変形が難しい箇所もあります。膝部分の変形時に固定がうまくいかない箇所があったり、フロントスカートを展開するのが少し大変だったりします。腕の変形でも若干曖昧な部分があって…(言葉で説明するのが少し難しい…)でも大部分は変形後にしっかり固定されるので、その点は助かります。

それとライフルにマガジンを固定する部分が少し緩くて…ぴったりはまらずに開いてしまう問題もありますし、コクピットハッチのギミックも少しゆるい感じがあります。ハッチを上に開けようとしても、すぐ下にだらんと垂れてしまって…^^;

個人差はありますが、脚が長すぎるという指摘も多いです。特にデストロイモードの脚はほぼ異様なほど長いと言えますね。確かに長いのは間違いないですが、そこまで見苦しいほどではないと思いますが…

● 総評

変形ギミックに集中するあまり触れ忘れた部分がありますが、ユニコーンの武装類はスタイルがとても洗練されていてギミックも優秀です。特に個別に組み立てるマガジンとその結合方式がとても新鮮ですね。変形可能なシールドもかっこいいですし、ビームサーベルの独特な収納方式もスマートです。

MGユニコーンの組み立ては何となくコトブキヤを連想させますが、パーツ分割が細かく細かく施されているという点でそう感じるようです。ただ、あの滑らかな組み心地とぴったりはまる感覚は、まだまだバンダイとコトブキヤの差は大きいですね。「さすがバンダイ!」と感じる部分です。ある意味でカトキハジメが「こちらだって分割しようと思えばここまでできる」と見せたかったのかもしれません。

個人的にコトブキヤのキットはほとんど作ってきましたが、作るたびに感じるのは、パーツ数が多いことが重要なのではなく、最小限のパーツで十分に表現できることこそが技術力だということです。とはいえ最近のコトブキヤも大きく進歩しているので、バンダイに対して良い意味での競争心を刺激してくれればいいなと思います。

何点をつけるべきか随分悩みましたが…まず可動域で大きく減点されるのは当然ですし、足首の弱さも見過ごせませんが…開発者の執念ある職人魂が光る変形ギミックの再現と、他の追随を許さない独自性にほぼ倍の点数をつけました。結果として点数は99点。意図的につけた99点という点数の意味は、このキットが決して100点を超えるほどの完璧な感動を与えてくれるわけではないけれど、十分に価値があるということです。

ただ、長年のファンを持つ正統宇宙世紀の機体ではないため…冷静に考えると、MGユニコーンは新参者であり、アニメシリーズでもないだけに、一時のセンセーションで終わってしまうかもしれないという気もします。2007年冬のクリスマスプレゼントのような感じ、とでも言いましょうか。来年にはまた別のプレゼントがその座を埋めるでしょう。

でも、絶えず「新しい挑戦」に取り組むバンダイとカトキハジメの職人魂には、素直に拍手を送りたいと思います。目標としていた水準を十分に超える出来栄えで、圧倒的なシェアを持つメーカーでありながら、今なおマニア向けの製品を生み出せるというのは、本当にすごいことだと感じます。20年以上が経った今でも、ガンプラファンに楽しい話題と作る喜びを提供し続けているわけですから。MG ユニコーンは、バンダイの技術発展の歴史においてひとつの節目となる、新たな挑戦と達成の分岐点と呼ぶにふさわしいキットだと思います。

ちょっと回りくどい言い方をしてしまいましたが、既存のガンプラに少し飽き気味だという方には、MG ユニコーンを作ってみることをお勧めします。他はともかく、あの突き抜けた個性のおかげで、ガンプラ不感症の治療には確実に効果があると思いますよ :-)
注意:
お年寄りや妊婦の方は、Ver.Ka デカール貼りはご遠慮されることをお勧めします。

MG RX-0  Unicorn Gundam ~ Ver. Ka
分野評点分析
合わせ目★★★★★装甲がとにかく細かく分割されているので、合わせ目が入る余地が…?
成形色/色分け★★★★★カラーの組み合わせがシンプルなので、システムインジェクションすら無し。
プロポーション★★★★☆美しいけど、脚がどう見ても長すぎる。
可動域★★どうせ可動域を考慮していないキットなので、最初から期待しないこと。
関節強度★★★★全体的には申し分ないのに、よりによって足首が頼りない…これは致命傷。
内部フレーム★★★★★見たことも、もう二度と見られそうもない、独特の蛍光カラーフレーム。
ディテール★★★★★シンプルな外装を目指しながらも、デザインが洗練されていて…。
武装/付属★★★★★武装類のギミックやスタイルが非常に洗練された印象。
パーツ数/価格★★★★★総390パーツ。1000円あたりのパーツ数78。値段分の価値はある。
独自性/特異性★★★★★
★★★★
開発者のこだわりとバンダイの技術力を感じられる、その独自性においては他の追随を許さない、ガンプラ不感症の治療薬
Dalong's Point : 99 pts.

MG 1/100 ユニコーンガンダム Ver.Ka | 2007. 12 | ¥5,000

AIこのページは Claude Sonnet が翻訳しました。