RG MSN-06S

RG 1/144 MSN-06S シナンジュ

Kit Review

素組み + スミ入れ + シール

2016年、バンダイの意欲作としてRG シナンジュが発売されました。もともと人気の高い機体だけに、発売前から大きな話題を集めていましたが、それだけにバンダイもかなり力を入れて作り込んだキットに仕上がっていますね。

RGの中で最も高価で大きな箱を開けてみると、MGを超えるかのような大量のランナーとパーツが溢れ出てきます。相対的に機体サイズが大きいせいか、パーツのサイズが他のRGより一回り大きい印象です。実際、MGの中でも小さい部類のVガンダムより1/144のシナンジュの方がずっと存在感があるのに、パーツの大きさは両キットで似たようなものですね。

まずこのRG シナンジュは一言で評価できるんですが、それはまさに 「ビジュアルの暴力」 です。グロスインジェクションが採用されていて装甲表面はつやつやと光沢感にあふれ、シナンジュ特有の金装飾の文様部分を完璧に色分けし、金装飾はメッキパーツで処理することで、素組み状態の外観クオリティはガンプラ史上最強と呼ばれても遜色ないレベルです。

特にMGではシールでごまかしていた金装飾の文様が非常にきれいにパーツ分割されていて、この部分を組み立てるときの達成感はかなりのものがあります。1/144でここまでやれるならMGでもやってほしかったという惜しさもありますね。そしてパーツが他のRGより大きいせいか、全体的な組み立てやすさ自体は比較的楽なんですが、パーツ数が多く硬いグロスインジェクションのパーツが多いので、完成した頃には指がかなりじんじんするキットでもあります。一点、シール貼りの量が他のRGの半分にも満たないので作業がずいぶん楽なんですが、おそらく光沢感のあるグロスインジェクション表面を重視したためでしょうね。

ギミック面では、MGで再現されていた機能がほぼすべて盛り込まれており、ハッチオープンの観点ではRGならではの独自ギミックも多数追加されています。肩装甲とサイドスカート装甲の展開、リアスカートフラップの可動、前腕装甲オープン機能の改善など、全体的にMGよりアップグレードされたギミック構成で思わず感嘆させられますね。

このように外観とギミックの完成度は写真が物語るとおり極上のクオリティそのものなんですが、可動と保持力の面では惜しさが多く残るキットです。可動域自体は腕脚の曲げ角度だけ見れば優秀な方なんですが、肩の複雑な装甲構造のせいで腕の可動幅が狭く、様々なポーズを再現する際の大きな障害になっています。それでもスカートの構造が柔軟なので脚だけはそれなりにポーズが決まるんですが。やはり小さいサイズのRG ガンダムMk-IIの一体型フレームを流用したせいで、肩・腰・股関節・足首など多くの箇所に延長関節を入れることになり、全体的な関節強度がぐらつく結果になってしまったようです..そのせいで妙にポーズが決まりにくいキットになっているんですが、関節強度自体はそれほど悪くないのに思い通りの角度が出しにくい関節、とでも言いましょうか。正直、RG シナンジュほどの意欲作なら大きめの一体型フレームを新規設計すべきだったと思うんですが、こんなに小さいフレームを流用して無理やり引き伸ばして骨格を作ったのはバンダイの大きなミスだと思います.. T_T

さらに可動中にポロリするパーツが多くてストレスが溜まるんですが、主につま先、膝装甲、前腕の金装飾文様、バックパックカバーなどが一度動かすたびに(-_-)外れてしまいます。いっそ接着剤で固定してしまった方がいいパーツなんですが、問題は固定部の結合が弱く、プラの素材のせいか接着剤で固定しても後でまた外れることがあります。

とどめになるのが「プロポーションを維持するのが難しい」という点です。足裏の接地がほぼ過去最悪レベルで、自立すること自体が難しいんです T_T 関節はぐらつくし足裏は地面にうまく接地しないし、足首関節の保持力も曖昧で背中の荷物も重いので、まるで卓球ボールを2個縦に積み上げるような感覚で重心をうまく合わせてやっとひとりで立てる状態です。バックパックがそれほど大きいわけでもないのにここまでバランスが取れないのかと思うほどもどかしくて、8割は後ろに倒れ、2割は前に倒れます。そのため地面に立てるよりスタンドに乗せた方がいいんですが、スタンド用ジョイントパーツと本体の結合はしっかりしているので、アクションベース2を使って空中展示やポージングをするのが得策でしょう。

はるかに大きく重いMG シナンジュでも安定して自立できるのに、RGサイズでここまで自分の体を支えられないのかと、惜しさを通り越してストレスになる問題です。バックパックをできるだけ横に広げて後方の重さを減らし、脚を後ろに引いて少し前傾姿勢にすればなんとか自立できますが、結局そうするとプロポーションが崩れる感じがして、いろいろと困ったキットです T_T

結果的にRG シナンジュは、天国と地獄を同時に味わわせてくれる独特なキットとして歴史に残りそうです。関節構造はひどいキットですが、組み立て過程がたまらなく楽しくて外観クオリティが素晴らしいので、結局はおすすめしてしまうキットです。そこそこ綺麗なのではなく「とんでもなく」綺麗なら許せてしまう感覚、きっとみなさんもわかってもらえると思います :-)

RG 1/144 MSN-06S シナンジュ | 2016. 8 | ¥3,800

AIこのページは Claude Sonnet が翻訳しました。