PG MS-06F

PG 1/60 MS-06F 量産型ザク2

Kit Review

素組み + スミ入れ + シール

PG RX-78が発売されて数ヶ月後、MGのときと同様にPG ザクIIもPGとして発売されました。そしてごく当然のように、緑の量産型が先に発売されましたね。

まず、PGシリーズ共通の特徴をほぼ備えた高品質なキットであることは間違いありません。全関節可動の指、全身可動関節、優れた可動域、全身内部フレーム、LED採用、ハッチオープンなどなど…。ただやはり、主役はあくまでガンダムであってザクではありませんでした。(機動戦士ザクにアニメのタイトルが変わらない限りは^^;)キット単体で見れば、これまでにない最高水準のザクキットであることは明らかなのですが、他のPGと比べると各要素でちょっとずつ物足りない部分が見えてきます。

まず可動域について…PGらしく、比較的ずんぐりとしたザクのイメージにもかかわらず腕脚が150度以上曲がってくれるのですが、やはり180度完全折りたたみレベルの他のガンダム系PGと比べると少し劣ります。特に、あまりにも丸くてのっぺりとした足と足首まわりは制限が多いですね。ここまでは、まあ体型がそういうものだからと多少は大目に見られるとして…

内部フレームについては、全身に内部フレームがしっかり入っているものの、RX-78と比べるとディテールが全体的にのっぺりした印象を受けます。胴体の上半身はなかなか良く見えるのですが、腕や脚を見ていると少し単調な気がするのも正直なところです。それに加えて、RX-78と比べてもハッチオープンする箇所が少なすぎるのではないかとも感じます。肘の小さなカバーひとつだけが開く腕と、大きな背面ハッチひとつだけがぽつんと開く脚部…もちろん膝や足の甲部分が少し動いて開きはするのですが、もう少し手をかければもっと派手なハッチオープンが演出できたはずで、なんとなく設計が手抜きだったのではと思えてしまう部分です。

また、一般的なPGガンダムに共通する特徴のひとつである足首のスプリングサスペンションが、PG ザクIIにはありません。脚を押し込むと足首が一定量沈んでから跳ね返る衝撃吸収機能の再現がされていない、ということです。その代わり、サスペンション搭載のPGは足首が前後にぐらつきやすい面があったのに対し、スプリングサスペンションなしで硬めのポリキャップだけで構成されたPG ザクIIは保持力がしっかりしています。そのためPGの中では、大きな体格と重量の割に最もしっかりと自立できるキットでもあります。やはり何事もトレードオフですね。

いずれにせよ、こうした可動域・フレーム・ハッチオープンと構造面において、なんとなくRX-78と比べて手を抜いた印象を受けます。裏を返せば、RX-78の方により多くの力を注いだということかもしれませんが。ある意味当然のことかもしれないとはいえ、相対的に比較されてしまうと、やはり惜しさが残りますね。うーん。

モノアイ部分は少し変わっていて、ボタン電池1個で点灯する他のPGとは異なり、ボタン電池2個を直列につないで点灯する仕組みになっているため、他のPGと比べて光量がかなり強めです。モノアイの可動システムはMGのそれとほぼ同じと言えます。

PG ザクIIで最も注目すべき部分はコクピットではないかと思います。設定を再現するための二重コクピットハッチがうまく作られていて、胸前面のフタがまるごと開く基本オープンのほかに、右下の小さなドアも別途開くようになっています。それに合わせてパイロットのコクピットが左右にスライド式で動き、胸ハッチの裏側にはコントロールレバーのようなものも作り込まれています。一番楽しい部分です^^

それとともに、ザクの最大の特徴とも言える動力パイプの表現にも注目です。ゴムパイプにビーズを通す方式だったMGからワンランクアップしています。本来の手順としては、スプリングの片端をネジで固定してからビーズを通していくと、スプリングの長さが足りなくなります。そこでスプリングを手で引っ張り伸ばした状態で動力パイプのビーズを通し、もう一方の端を再びネジで締めて固定します。こうするとどうなるかというと、動力パイプ自体がピンと張った弾力を持って動くようになります。なかなか気持ちの良い、面白い構成方式です。(脚部レビュー 参照)

ところが少し不思議なことに、脚と胴体の動力パイプは組み立てに問題がないのに、頭部の動力パイプには少し問題があります。小さなネジでスプリングの端を固定する仕組みなのですが、ネジが小さすぎて空回りしてしまうんですよね。これではピンと張ったパイプとしての機能はおろか、固定すらできません。そのため私の場合はやむを得ず裏技を使い、スプリングの端の一巻き分を折り曲げてネジの頭の裏側に引っかけることで、ネジ山でスプリングが締め付けられて固定されるのではなく(ネジ山よりスプリングが太くて固定できないため!)、スプリング端の一巻きがネジ頭の裏に引っかかって固定される形に変えました。(説明がややこしいですね -_-;)とにかくこの問題は量産型だけでなくシャア専用でも同様に発生していたことから、設計ミスあるいはパーツの規格が少しずれてしまったようです。

武装はRX-78と同様にごく基本的なものだけが付属しており、量産型ならではの各種武装は省略されています。もちろん後にカスタムセットとして別売されましたが…。成形色は全体的に特別違和感を覚えるほどではなく、まずまずといったレベルのようです。

PG 量産型ザク2が他のPGと比べて優れている点といえば、おそらく「しっかりとまっすぐ自立できる」ことではないでしょうか。他のPGガンダムは、足首のスプリングサスペンション、腰関節がやや頼りない、あるいは上半身の装甲の固定が曖昧といったことが多いです。もちろん関節そのものに問題があるわけではないのですが、大きくて重い機体を支えるために各関節にかなりの負荷がかかり、ポーズが決まりにくいケースがよくあります。PG 量産型ザク2は全身の関節が程よく渋く、特に足首まわりの関節がしっかりしているので、きれいにまっすぐ自立することができます。

何はともあれ…結論としてこのキットを評価するなら…
ザクという機体単体で見れば、PGらしく非常に優れたディテールと可動域、フレームを持つ佳作であることは間違いありません。
問題は、他のPGガンダムの非常に高いクオリティと比べると、若干手を抜いたような印象もはっきりと感じられることです。
かなり二律背反な結論ではありますが、実際に作ってみるとこういう感想を抱かざるを得ないんですよね。-_-
そのためか、PGの中では最も人気が低い機体になってしまったようで…

ザクという機体のファンなら当然マストなキットですが、もしPGを初めて手にする方なら、どうしてもRX-78に押されてしまって積極的には勧めにくい機体です。とはいえ、やはりPGはPGです。(最後まで二律背反な結論を…!T_T)

PG 1/60 MS-06F 量産型ザク2 | 1999年3月 | ¥12,000

AIこのページは Claude Sonnet が翻訳しました。