PG RX-0

PG 1/60 RX-0 ユニコーンガンダム

Kit Review

素組み + スミ入れ + シール

2014年の冬、ついに4年ぶりの新作PGが発売されました。νガンダムかユニコーンか期待が高まっていましたが、結局ここ数年のガンプラのホットアイテムといえるユニコーンガンダムがPG化されましたね。まず各部の詳細レビューは パーツ別レビューをご覧いただき、こちらでは全体組み立て後の総合レビューをお伝えします。

1. 完成度の高いギミック

PG ユニコーンガンダムの開発コンセプトは、サイコフレームギミックの完璧な再現に重点を置いたとのことです。実際に作ってみた感想としては、バンダイとカトキ氏が本気で作り込んだギミックだということ。天才メカデザイナー、カトキ氏のユニコーン変形ギミックがついに完成した、そんな印象です。MGも完成度は素晴らしかったのですが、サイズと内部スペースの限界から、耐久性の不安と最悪の可動域という不名誉を背負うことにもなりました。

最初にランナー状態でパーツだけ見たときは、パーツ構成がMGの拡大コピー版のような印象で少しがっかりしたのですが、いざ組み立ててみるとMGとは次元の違う完成度に思わず感嘆の声が連発でした。ユニコーンモードからデストロイモードへの変形プロセス自体はMGとほぼ99%同じなのですが、より洗練されて自然になった感じとでも言いましょうか。

何よりデストロイモードへの変形後の固定感が印象的です。MG ユニコーンガンダムは、デストロイモードに変形した後、触るたびにあちこちの変形ポイントが崩れてしまうことが多かったですよね。特に固定が甘くて苦労した箇所が膝の露出部分と股間部なのですが、膝のサイコフレームを展開した後のロックがしっかりと噛み合い、どれだけ膝を触って動かしても絶対に崩れないよう上手く作られています。股間部フレームの展開もMGと比べてはるかに頑丈で、その他全体的にMGよりずっとタイトに変形ギミックが固定されています。

このようにデストロイモードへの変形後の堅牢さはMGとは比べ物にならないほど頑丈で安定感があり、MG ユニコーンガンダム/バンシィを8体も作ってきた私としては、大きな感動を覚えました.. これほど複雑なギミックがこれほどしっかり固定されるとは、本当に驚きです...

2. PGらしい可動域

MG ユニコーンガンダムの膝関節は(OVA版で少し改善されましたが)、全ガンプラの中でも最悪の可動域でした。変形ギミックが精密なのである程度は納得して受け入れていましたが..

PG ユニコーンはこれを克服するために独創的な膝関節構造が採用されており、ユニコーンモードはもちろん、デストロイモードでも手足が完全に折りたためる極限の可動域を実現しています。特にデストロイモードでの膝連動フレームが印象的で、複雑に変形する膝関節の特性上、可動域の維持が難しそうに見えたのですが、二重三重に重なったスライドギミックのフレームが絶妙に動くことで、不可能を可能にしてくれました。

最初に膝部分のフレームを組み立てたとき、「なんでこんなに複雑なんだ」と思ったのですが、完成後にあれこれ動かしてみると、バンダイの開発陣がひとつひとつ悩み抜いた苦労が伝わってくるようで、思わず嬉しくなりました。^^ おかげで、複雑で派手なデストロイモードでも脚を高く上げたアクションポーズが決まるようになりましたね。

股関節にも従来とは少し異なる回転ギミックが追加されており、股関節を前方に90度回転させて下げることで、脚をより高く上げられるようになっています。また、股関節回転後の固定ピンがしっかり機能しているので、非常にがっちりと固定されます。ただ、他の多くのキットと同様に、フロントスカートが可動域を制限するため、太ももの引き上げ角度が90度を超えにくい点はちょっと残念ですね。

3. 安定した関節強度

変形ギミックと可動域を解決しても、関節がゆるゆるでは元も子もないわけで……MG ユニコーンがあまりにも不安定だったので、PG も心配していたのですが、幸いにも MG より頑丈で安定した関節強度に仕上がってくれました。

PG ユニコーンでは、足首はもちろん、膝・前腕・腰・肩など主要な関節部にダブルキャップが採用されています。 部位別レビューで何度かご紹介したように、硬質ABS素材のPOMキャップと軟質のポリキャップ(PC)が同時に使用されています。おかげで、滑らかでありながらタイトな関節の保持感が抜群で、これまでの大型キットの関節固定方式の中で最も進化した構成だと感じます。

特に重要な部位といえばやはり足首関節ですね。MG ユニコーンは足首のせいで前後に倒れやすく、他の PG も機体の重さで足首関節が不安定でぐらつくものが多いです。PG ユニコーンの足首関節にはなんとポリキャップ4個と POM キャップ2個が採用されており、前後方向の保持力が本当にしっかり仕上がっています。おかげで床に自立させても全く不安感がなく、膝や前腕、腰など大半の関節でも安定感が感じられますね。

可動式の指も PG ストライクのものをそのまま流用していますが、金型が改善されたのか指がポロリする問題も全くなく、ビームライフル・ビームサーベル・バズーカ・ビームガトリングガンとの相性も良好で、握り込みの問題もありません。ただシールドは重さのせいか若干下がる感じがしますが、幸い強くぶつけない限り落ちることはないですね。

このように、頑丈で洗練された変形ギミック、優れた可動域、そして安定した関節の保持力という三つを見事に両立した感じで、ついに「完璧な」ユニコーンガンダムが誕生したという感激を味わうことができました。

4. PG ならではのボーナス ― アンチェインドモード

PG ユニコーンには MG にはなかったボーナスギミックが追加されており、それがアンチェインドモードの再現です。デストロイモードでのハッチ開放に加え、頭部から爪先まで様々な部位に追加のハッチオープンが可能で、より広い面積でサイコフレームを露出させることができます。

個人的に、大スケールキットのフルハッチオープンへの憧れがあったのですが、PG ユニコーンのアンチェインドモードはまさにその夢が実現したような感覚です。詳しい見た目はレビュー写真で確認していただければと思いますが、これだけ無数のハッチが開放されるにもかかわらず、ハッチの保持力が優れているのがさらに驚きです。

ただ、肩の先端部分にスライド式で追加開放される箇所が若干固定が曖昧な感じはあります。それ以外は、一度開けてしまえばそのままきちんと固定される方です。いずれにせよ、アンチェインドモードで数十個のハッチを開放した姿をひと言で表すなら、こうなります。

デカくて美しい……

5. PG らしいディテールは諦め

PG ユニコーンを作っていて最も残念だった点はディテールの部分です。ギミック再現にすべての力を注いだという点は、完成品を見れば十分納得できるのですが、それにしても MG と全く変わらないレベルのディテールは、正直少し残念です……

そもそも PG といえば、大きなスケールのおかげで各種複雑なギミックを再現するラインナップではあるのですが、それと同時に、広い空間のあちこちに追加された精巧なメカニックディテールを眺めながら作る楽しさも魅力のひとつでした。

ところが PG ユニコーンは、ちょっとやりすぎでは?と思えるほど MG をそのまま拡大コピーしたようなレベルで、広い空間を全く活かしていないため、相対的な物足りなさすら感じるほどです。特に武装部を見るとそれが顕著で、シールドに関してはあれだけ広いスペースをあんなにがらんとした平凡な仕上がりにする必要があったのか、疑問すら湧いてきます…… -_-;;;

せめてフレームだけは内部ギミック自体がかなり増えているので、MG よりは精巧な印象がわずかに感じられるのですが、外見に関しては何というか……写真だけ見るとこれが PG なのか MG なのか区別しにくいほど差別化がありません。

もちろん実際に見ると圧倒的なボリュームがあるので MG とは全く異なる存在感を放っているのですが、写真だけで見ると恐らく簡単には見分けがつかないと思います。いずれにせよある程度は理解できるものの、それでもわざわざここまで MG レベルのモールドに留める必要があったのかという疑問は残ります。

6. 残念な点

ディテールへの不満は5番の項目で既に触れましたが、それ以外に残念な点を挙げるとこうなります。

全体的にダブルキャップを使用した関節強度にもかかわらず、 関節強度の死角は存在します -_-

代表的なのが肩関節です。ただ静止させておく分には問題ないのですが、武装を持たせると若干しんどそうな感じがします。例えばビームライフルをぐっと前に構えて正面射撃ポーズを作るのが難しいのですが、他の関節部に比べて変形ギミックの都合で肩関節のスペースが狭く、十分に保持できないため、ビームライフルはもちろん、ビームガトリング+シールドを組み合わせた場合も正面射撃ポーズの再現は不可能に見えます -_-

一言で言うと、武装を持って腕を上げてもすぐにずるずると下がってきてしまうわけです。狭くて複雑な肩関節の構造を見れば理解できなくもないのですが、それでも他の部位が頑丈なのと比べると、相対的に肩関節が弱すぎるのはどうしようもないですね……シールドを装着する左腕も、シールドの重さのせいで腕を高く上げたり立てたりするのが難しいのは同様です。
肩は気をつけのポーズしか取れないキットみたいです。

足首関節も、前後方向は非常に頑丈なのですが、横方向は若干ゆるい感じがあります。もちろん普通に自立させている分には大した問題ではないのですが、実際に触ってみると前後方向と左右方向の関節の動き方が違って違和感があります。また足首関節の左右の可動域も中途半端で、股関節と膝の可動域が優れていても接地の問題から地上で取れるポーズに制限が生じる点も、少し残念ではあります。

付属の専用スタンドを使えば空中ポーズを取ることはできるのですが、スタンドの高さがそれほどないので、大きく上に持ち上げることはできません。そのため思い切りダイナミックなポーズを取ろうとすると、床が邪魔になる感じがしてしまいます。

上半身の背面にスタンドがしっかり接続されるのですが、空中に浮かせてポーズを取る際に実際に問題になるのは腰関節の保持力です。機体を空中に浮かせると下半身がとにかく重いため、腰がまるごと抜けて下に落ちてしまいがちです T_T
まあ、どうせ高く浮かせても腰が耐えられないのだから、わざわざスタンドの高さを高くする必要もなかったのかもしれませんね。

7. 総評

他はともかく、PG ユニコーンは本当に明確なコンセプトを持ったキットです。ディテールはきっぱり諦め、ひたすらギミックの完成度に命を懸けたキット、とでも言いましょうか。それだけにギミックに関しては歴代屈指と評価できると思います。滑らかに動きながらもしっかり固定され、二重三重に巧みに設計されたフレームが変形ギミックと可動域のバランスを見事に実現しているという点で、本当に素晴らしい手応えを与えてくれるキットです。特にデストロイモードでの安定感は MG とは雲泥の差。

ただ、ディテールが寂しいという点で好みが分かれる可能性があり、 PG といえばやっぱり精密なディテールでしょ! とお考えの方には物足りないキットかもしれません。そして若干物足りない関節が一部あるものの、残りの大部分――98%の変形ギミックと関節は非常に満足のいく安定感を見せてくれているので、ある程度は許せてしまいます。

PG ユニコーンの真骨頂は実は LED 発光ユニットなのですが、12,000円で別売りとして発売されているため別途のレビューで取り上げます。それとは別に、PG ユニコーン自体が最初から LED ユニットを考慮して設計されているという点も大きなポイントのひとつです。基本的に完璧な可動域と変形を実現するためのギミックで溢れているのですが、全身に LED ユニットを配置するための各種穴やスペースまで細かく配慮されており、改めて驚かされます……

まとめると、PG ユニコーンはカトキ氏が夢見ていた ユニコーンガンダムの完成版といった感じです。MG では十分に実現できなかったギミックや安定性・可動域・関節強度などへの不満を、PG でまとめて解消しようとしたのでしょう。そしてその努力の結果は、かなり成功していると評価したいと思います。

そしてこのキットが発売された2014年12月には、前代未聞の品薄状態で多くの不満の声が上がりました。ある程度時間が経てば落ち着くでしょうが、それだけ期待と人気を一身に集めていたということでもあります。(私も苦労して入手しました -_-;;)

いずれにせよ、アイテム不足と過大な開発費の問題で命脈が途絶えそうだった PG に新作が登場してくれたことが嬉しく、またギミックの完成形とも呼ばれていたユニコーンガンダムをこれほど高い完成度で仕上げてくれたことがさらに嬉しかった、PG ユニコーンでした :-)

PG 1/60 RX-0 ユニコーンガンダム | 2014.12 | ¥22,000

AIこのページは Claude Sonnet が翻訳しました。